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ナスは古くから栽培されている野菜であり、日本だけでも180種類以上があると言われています。ナスはほとんどが水分で、ビタミンミネラルも含まれていますが、ナスの皮には紫色の色素であるナスニンが含まれており、強い抗酸化作用があります。ナスの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。
なすはインドが原産の野菜であり、果実の色は普通は紫色ですが、品種によって白色や緑色のものもあります。果肉がスポンジ状であり、加熱すると中がトロっとしたなめらかな食感になるのが特徴です。
品種改良によってさまざまな形のなすが生産されており、日本だけでも70種ほどがあると言われています。
なすは油を吸収しやすく、油との相性がよいため、揚げ物や炒め物の具材に重宝されています。また、味が染み込みやすいことから、煮物や漬け物にも使われています。
■紫色素のナスニンには抗酸化作用がある
ナスはほとんどが水分で、ビタミンやミネラルも含まれていますが、ナスの薬効はなんといっても皮にあります。
ナスの皮の紫色はナスニンという色素によるもので、ナスニンには強い抗酸化作用があります。この抗酸化作用がガンや老化、悪玉コレステロールの原因となる活性酸素を抑えることで、生活習慣病の予防に効果があると言われています。
また、ナスニンにはガンの前兆ともいえる細胞染色体の異常を修復する効果もあると言われています。細胞の染色体に異常が起こると、細胞が異常増殖し、ガン化していくと考えられています。
■カリウムが多くに含まれている
ナスにはクロロゲン酸というポリフェノールも含まれています。ポリフェノールにも抗酸化作用があり、活性酸素や過酸化脂質の生成を防ぎ、動脈硬化や老化の予防効果が期待できます。
カリウムも比較的多く含まれており、余分なナトリウムの排泄による高血圧の予防や、水分量調節によるむくみの解消効果も期待できます。このほか、 含有量はあまり多くないものの、カルシウムやマグネシウム、鉄分、亜鉛などのミネラルも含まれています。
以下の表では、ナス100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。
エネルギー | 22 kcal |
炭水化物 | 5.1 g |
食物繊維 | 2.2 g |
脂肪 | 0.1 g |
飽和脂肪酸 | 0.03 g |
タンパク質 | 1.1 g |
ビタミンA相当量 | 8 μg |
ビタミンB1 | 0.05 mg |
ビタミンB2 | 0.05 mg |
ビタミンB3 | 0.5 mg |
ビタミンB5 | 0.33 mg |
ビタミンB6 | 0.05 mg |
葉酸 | 32 μg |
ビタミンC | 4 mg |
ビタミンE | 0.3 mg |
ビタミンK | 10 μg |
カリウム | 220 mg |
カルシウム | 18 mg |
マグネシウム | 17 mg |
リン | 30 mg |
鉄分 | 0.3 mg |
亜鉛 | 0.2 mg |
銅 | 0.06 mg |
マンガン | 0.16 mg |
ナスの紫色の色素であるナスニンには強い抗酸化作用があり、老化やガンの原因となる活性酸素の働きを抑える働きがあると言われています。この働きを助ける食べ合わせとして、同じく強い抗酸化作用のあるβカロテンが豊富に含まれているニンジンやほうれん草、カボチャが挙げられます。
βカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されますが、βカロテンとしても免疫を高める働きや、活性酸素の発生を抑える働きがあり、ナスと一緒に食べ合わせることで、さらなる抗酸化作用が期待できます。
また、ナスにはカリウムが豊富に含まれており、高血圧の原因となるナトリウムの排泄を促進すると言われています。この働きを助ける食べ合わせとして、ワカメが挙げられます。
ワカメには水溶性食物繊維のアルギン酸が含まれており、カリウムと協力してナトリウムの排泄を促進する効果があると言われています。また、ワカメには野菜に匹敵するβカロテンも含まれており、ナスニンの抗酸化作用を助ける働きも期待できます。
一緒に食べるとよい食材 | 期待できる効果 |
---|---|
オクラ エノキ茸 ふき |
コレステロールの低下 |
コンニャク オクラ ワカメ ごぼう |
高血圧、動脈硬化の予防 |
ニンジン ほうれん草 かぼちゃ |
ガン予防 美肌効果 |
アサリ シジミ トマト |
糖尿病の予防 |
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン 出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン 出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル) 出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要 出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|なす/果実/生 |