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栄養効果が何倍にも!?食材が持つチカラを引き出す食べ合わせ解説サイト|メディカルアーカイブ

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無意識にやっている!?
実は体によい食べ合わせとは





薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※

目次


無意識に行っている!?
体によい食べ合わせ

 「健康のために食べ合わせを意識しよう」と考えると、食材の組み合わせを意識しすぎて料理が難しくなってしまうかもしれません。でも私達の食生活の中には誰に教えられたわけでもなく当たり前の食べ合わせがあります。

 例えばサンマの横についている大根おろし、豆腐にかかっているカツオ節、ステーキにのっているニンニクなどなど。あまりに当然すぎてそれが「食べ合わせ」だと気づかなかったのでは?ではその食べ合わせに一体どんな意味があると思いますか?

「ついてたほうがオイシイからじゃないの?」

 確かにそれも大正解です。でも栄養学的にもこの食べ合わせは大変重要なのです。ここでは私達が何気なく行っている食べ合わせの効果について考えてみたいと思います。


焼き魚と大根おろし

 焼き魚にはよく大根おろしがついています。特に秋の味覚、サンマには必須です。では大根おろしの役割とはなんでしょう?焼き魚には焦げ目がついています。

 逆についていないとおいしそうに見えません。魚を高熱で焼いた時に生じる煙やコゲには発ガン性物質が含まれています。

 こげることでタンパク質が変成しベンツピレンなどの発ガン性物質が発生してしまうのです。これは焼き魚に限らず、肉や卵にも言えることです。これをそのままにしておくことはとても危険です。

 そこで活躍するのが大根おろし。大根に含まれる硝酸塩が唾液中のバクテリアの働きで亜硝酸塩に変化し、これが発ガン性物質を抑えこむのです。だから焼き魚を食べる時は大根おろしをたっぷり食べてください。

 大根がない時は焼き魚を食べるのが不安になってしまいますが、そんな時は代わりに野菜をたくさん食べてください。野菜に含まれる豊富な食物繊維が有害な発ガン性物質を体外に排泄してくれます。

豆腐とカツオ節

 皆さんは冷や奴に何をのせていますか?ネギだったりショウガだったりカツオ節だったり。カツオ節は冷や奴にのせる定番といえます。ではカツオ節の役割とはなんでしょう?豆腐とカツオ節はどちらもタンパク質を豊富に含んでいます。

 タンパク質を構成しているのは複数のアミノ酸ですが、20種ほどあるアミノ酸のうち体内で合成することができず食べ物から摂らなければならないものを必須アミノ酸と呼んでいます。

 必須アミノ酸はロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、スレオニン、バリンの8種類があります。この8種類のアミノ酸がよりそろっているほど、より含んでいるものほど良質なタンパク質といえるのです。

 豆腐にはフェニルアラニン、トリプトファンが豊富に含まれていますが、リジン、メチオニンが不足しています。その一方でカツオ節にはリジン、メチオニンが豊富に含まれている代わりにフェニルアラニン、トリプトファンが不足しています。

 よってこの食べ合わせはお互いの足りない所を補って、最高の状態になっているのです。

 またこの食べ合わせにはもうひとつ利点があります。それはカツオ節に含まれているビタミンDが豆腐に含まれている豊富なカルシウムの吸収を助けるのです。カルシウムはそのままでは吸収が悪いのですが、ビタミンDの助けを借りると20倍も吸収がよくなるのです。豆腐にカツオ節をかけたくなってきましたか?


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