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昔から「うなぎと梅干し」や「スイカと天ぷら」は一緒に食べるとよくないと言い伝えのように言われており、夏になると話題にあがります。本当に食べ合わせがよくないのでしょうか?
土用の丑の日が近づいてくると毎年話題に上がるのが「鰻と梅干しは一緒に食べてはいけないのか?」という食べ合わせの話です。これは昔から言い伝えのように言われていますが、結論から言えばまったく問題ありません。
そもそも、土用の丑の日は江戸時代にうなぎ屋の宣伝に一役買った平賀源内の「うなぎは薬になる」という話から、夏バテ防止として広がったのがきっかけです。それくらい、うなぎにはビタミンAやビタミンB1、ビタミンB2が豊富であり、疲労回復に効果があります。
一方、梅干しにはクエン酸が多く含まれており、これも体内の疲労物質である乳酸を減らす働きがあるため、疲労回復に効果的です。また、梅干しの酸味が胃酸の分泌を促進し、夏バテ時の食欲減退の改善に効果的です。
つまり、うなぎと梅干しの組み合わせが悪いというのは科学的には根拠がありません。ではなぜ「鰻と梅干しは一緒に食べてはいけない」と言われるようになったのでしょうか。これには以下のような諸説があります。
うなぎは非常に栄養豊富で、昔から「うなぎを食べると精力がつく」と言われています。レンコンや長いもなどのネバネバ成分を含むものと栄養的に相性がよいので、うまく食べ合わせて疲労回復に役立てましょう。
人間の胃腸は脂肪分の消化が得意ではないため、大量に脂肪分を摂取すると消化不良、いわゆる胃もたれを起こします。
胃内での消化で重要な役割を果たすのが胃酸であり、胃酸の分泌量が減ると消化不良を起こしますが、胃酸が水で薄まっても同じことが起こります。スイカは知っての通り非常に水分が多い食材で、ほぼ水分と言っても過言ではありません。
そのため、油分の多い天ぷらとスイカを一緒に食べると消化不良を起こしてしまう恐れがあります。胃腸の弱い方は可能な限り避けたい食べ合わせです。