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良い?悪い?きくらげの食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

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 きくらげは中華料理には欠かせない存在であり、味や香りにクセがなく、彩りや食感のアクセントとして重宝されています。きくらげにはビタミンDや不溶性食物繊維が豊富に含まれています。きくらげの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


きくらげはどんな食材?

キクラゲはどんな食材か

 きくらげはキクラゲ科に属しており、ブナやカエデ、ケヤキなどの広葉樹の枯れ木に生えるキノコです。きくらげには黒いものと白いものがありますが、黒いものが広く流通しています。流通しているもののほとんどは栽培されたきくらげであり、原木栽培と菌床栽培が行われています。

 きくらげは乾燥するとすごく小さくなりますが、水で簡単に戻すことができ、コリコリとした食感が楽しめます。中華料理には欠かせない存在であり、味や香りにクセがなく、彩りや食感のアクセントとして重宝されています。

きくらげに含まれている栄養素

キクラゲに含まれている栄養素

■ビタミンDはキノコ類の中でトップクラス
 きくらげにはビタミンB群やビタミンDカリウムカルシウムマグネシウム鉄分などが含まれています。なかでも特筆すべきはビタミンDの含有量です。ビタミンDはきくらげの中でビタミンDの前駆体であるエルゴステリンとして存在しており、紫外線に当たることでビタミンDに変わります。

 ビタミンDは主にサケやイワシなどの魚類やキノコ類に多く含まれており、きくらげの含有量はキノコ類の中でトップクラスです。ビタミンDは腸から吸収しにくいカルシウムの吸収を助けるほか、カルシウムの骨への沈着を促し、丈夫な骨をつくるのに欠かせないビタミンです。

■不溶性食物繊維が豊富
 食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維がありますが、きくらげには不溶性食物繊維が豊富に含まれており、茹でたきくらげ100gあたりの含有量は5.2gとなっています。

 不溶性食物繊維は腸内で消化吸収されず水分を含むことで膨らみ、便のカサが増すことで腸を刺激して蠕動運動を促すため、便通の改善効果が期待できます。また、便と一緒に腸内の不要物を絡めとって排泄するため、腸内をきれいにすると言われています。

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きくらげ100gあたりの栄養価

キクラゲ100gあたりの栄養価

 以下の表では、きくらげ(乾)100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 167 kcal
炭水化物 71.1 g
食物繊維 57.4 g
脂肪 2.1 g
タンパク質 7.9 g
ビタミンB1 0.19 mg
ビタミンB2 0.87 mg
ビタミンB3 3.2 mg
ビタミンB5 1.14 mg
ビタミンB6 0.10 mg
葉酸 87 μg
ビタミンD 85.4 μg
ナトリウム 59 mg
カリウム 1000 mg
カルシウム 310 mg
マグネシウム 210 mg
リン 230 mg
鉄分 35.2 mg
亜鉛 2.1 mg
0.31 mg
不溶性食物繊維 57.4 g
出典:日本食品標準成分表2015年版(7訂)

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高めるキクラゲの食べ合わせ

■ビタミンDがカルシウムの吸収を助ける
 きくらげにはビタミンDが豊富に含まれており、その含有量はキノコ類の中でトップクラスです。きくらげのビタミンDは前駆体であるエルゴステリンとして存在しており、紫外線に当たることでビタミンDに変わります。

 このビタミンDが豊富なきくらげと一緒に食べ合わせるとよい食材として、カルシウムが豊富に含まれているチーズやイワシ、大豆がおすすめです。

 カルシウムは丈夫な骨や歯をつくるのに欠かせないミネラルですが、腸内で吸収しにくいという特徴があります。この吸収しにくいカルシウムの吸収を助けるのがビタミンDであり、吸収を助けるだけでなく、骨への沈着を促す効果も期待できます。

■水溶性食物繊維をプラスして腸内環境を整える
 きくらげには水に溶けない不溶性食物繊維が豊富に含まれており、便通を改善し、腸内をきれいにする効果が期待できます。このきくらげと一緒に食べ合わせるとよい食材として、水溶性食物繊維が豊富に含まれている昆布やワカメ、ごぼうが挙げられます。

 昆布やワカメを切った時に出てくるヌルヌルした成分はアルギン酸と呼ばれる水溶性食物繊維であり、ごぼうにはイヌリンと呼ばれる水溶性食物繊維が豊富に含まれています。

 水溶性食物繊維は水に溶けてゼリー状となり、糖やコレステロールの吸収を抑えたり、善玉菌の餌となって善玉菌を増やす働きがあります。よって、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく摂ることで、腸内環境を整える効果が期待できます。

■βグルカン+ビタミンCで免疫力アップ
 きくらげなどのキノコ類には食物繊維の仲間である高分子多糖体のβグルカンが含まれており、免疫細胞に働きかけて活性化させ、免疫力を高める効果があると言われています。このβグルカンを含むきくらげと食べ合わせるとよい食材として、ビタミンCを多く含むピーマンやモロヘイヤ、ブロッコリーが挙げられます。

 ビタミンCは免疫機能を担う白血球の働きを助けたり、抗ウイルス作用のあるインターフェロンという物質の生成を促す働きがあると言われており、βグルカンと併せて免疫力を高める効果が期待できます。

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一緒に食べるとよい食材
期待できる効果

一緒に食べるとよい食材と効果

一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
昆布
ワカメ
ごぼう
納豆
腸内環境を整える
チーズ
イワシ
大豆
小松菜
骨や歯を丈夫にする
ピーマン
ブロッコリー
カリフラワー
モロヘイヤ
免疫力を高める


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|きくらげ/ゆで

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