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かぶは世界中で古くから栽培されてきたアブラナ科の野菜であり、白いかぶと赤いかぶが一般的です。かぶの根にはビタミンCやカリウムのほか、デンプンの分解を助ける消化酵素も含まれています。かぶの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。
かぶは世界中で古くから栽培されてきたアブラナ科の野菜であり、白いかぶと赤いかぶが一般的です。白いかぶはアジア型、赤かぶはヨーロッパ型と分類されています。スーパーでは1年中見かけますが、春と秋が旬の根菜類です。
球形になった根の部分を食べますが、かぶの葉も栄養価が高く、捨てるのがもったいない部位です。かぶは大根ほど生で食べることはあまりなく、煮物や汁物、漬物の具材として用いられています。火を通すと非常にやわらかくなるため、加熱のし過ぎには要注意です。
■ビタミンCとカリウムが多く含まれている
大根を丸くしたような形のかぶは水分が90%以上を占めており、含まれている栄養素は大根とほぼ同じです。大根と同様にビタミンCとカリウムが多く含まれているほか、でんぷん分解酵素であるアミラーゼ(ジアスターゼ)が含まれており、食事の消化を助け、胃もたれの解消に効果があると言われています。
また、かぶには辛み成分の一種であるイソチオシアネートが含まれており、胃酸の分泌を促す働きがあります。
■かぶの葉は栄養価が高い
かぶの葉を捨ててしまう人がいますが、大根の葉と同様に栄養価が高く、βカロテンやビタミンC、カリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維が豊富に含まれています。カブの漬け物をつくる際に、葉も一緒に漬けるなど、上手に活用しましょう。
以下の表では、かぶ100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。
エネルギー | 28 kcal |
炭水化物 | 6.43 g |
糖類 | 3.8 g |
食物繊維 | 1.8 g |
脂肪 | 0.1 g |
タンパク質 | 0.9 g |
ビタミンB1 | 0.04 mg |
ビタミンB2 | 0.03 mg |
ビタミンB3 | 0.4 mg |
ビタミンB5 | 0.2 mg |
ビタミンB6 | 0.09 mg |
葉酸 | 15 μg |
コリン | 11.1 mg |
ビタミンC | 21 mg |
ビタミンE | 0.03 mg |
ビタミンK | 0.1 μg |
ナトリウム | 67 mg |
カリウム | 191 mg |
カルシウム | 30 mg |
マグネシウム | 11 mg |
リン | 27 mg |
鉄分 | 0.3 mg |
亜鉛 | 0.27 mg |
マンガン | 0.134 mg |
■消化酵素が胃腸の働きを助ける
かぶにはでんぷんの分解を助ける消化酵素が含まれていますので、胃腸の働きが低下している際にはおすすめの食材です。かぶの辛み成分には胃酸の分泌を促す働きもあり、昔から胃腸の調子が悪い時にはかぶがよいとされてきました。
このかぶと一緒に食べ合わせるとよい食材として、やまいもや納豆、キャベツが挙げられます。
やまいもにもアミラーゼなどの消化酵素が含まれているほか、ネバネバ成分のムチレージが胃粘膜を保護したり、たんぱく質の吸収を助ける働きが期待できます。納豆のネバネバ成分も同じくムチレージであるほか、納豆のたんぱく質は非常に消化吸収がよく、胃にやさしい食材であると言えます。
■かぶの葉はβカロテンとビタミンCが豊富
かぶには「美肌のビタミン」とも呼ばれているビタミンCが多く含まれています。このビタミンCはコラーゲンの生成に関与しているほか、シミの原因となるメラニン物質の産生を抑える働きがあると言われています。
このかぶのビタミンCの含有量を遥かに上回るのが「かぶの葉」です。かぶの葉には根の数倍のビタミンCが含まれているほか、βカロテンの含有量も小松菜に匹敵しています。
このかぶの葉と食べ合わせのよい食材として、同じくβカロテンやビタミンCが多く含まれているカボチャや小松菜がおすすめです。βカロテンは体内でビタミンAに変わり、髪や爪、皮膚、粘膜を健康に保つ働きがあると言われており、ビタミンCの働きも加わって美肌効果が期待できます。
一緒に食べるとよい食材 | 期待できる効果 |
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豚肉 鶏肉 カツオ マグロ |
疲労回復 |
納豆 やまいも キャベツ 牛乳 |
胃腸の調子を整える |
カボチャ 小松菜 ほうれん草 |
美肌効果 老化防止 |