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良い?悪い?やまいもの食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

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 やまいもは日本原産であり、日本中に自生していますが、流通しているやまいもは栽培されたものです。やまいもは昔から滋養強壮に効果があるとされてきました。やまいもは生で食べる事が多いため、有効成分を損なわずに摂取する事ができます。やまいもの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


やまいもはどんな食材?

山芋はどんな食材か
やまいもって、芋なのに生で食べれる貴重な芋ですね。

生だからこそ、シャキシャキやネバネバなど、さまざまな食感が楽しめますね。

どうしてこんなに真っすぐ長いんですか?

土の中に塩ビのパイプなどを埋めて、その中で栽培しているからですよ。

 やまいもは日本原産であり、北は北海道から、南は沖縄まで分布しています。山林に自生しており、自然に生えている芋ということから「自然薯(ジネンジョ)」という別名もあります。

 自然に生えているやまいもを掘り出すためには深い穴を掘る必要があり、数も少ないことから、天然の山芋はほとんど出回っておらず、流通しているのは栽培しているものです。栽培しているやまいもは収穫しやすいよう、塩化ビニールのパイプなどに入れて育てています。

 ながいもは生でも食べることができ、そのまま食べればシャキシャキとした食感が、すりおろせば粘りの食感が楽しめます。

やまいもに含まれている栄養素

山芋に含まれている栄養素

■酵素が消化吸収を助ける
 やまいもは昔から滋養強壮に効果があるとされてきました。やまいもは生で食べる事が多いため、有効成分を損なわずに摂取する事ができます。

 やまいもにはでんぷん分解酵素のアミラーゼと酸化還元酵素のカタラーゼを豊富に含んでいます。これらの酵素が消化を助け無駄なく吸収し新陳代謝を促進するため、体力回復に効果があります。よって疲労が蓄積した人のほか、胃腸が弱い人にもおすすめです。

■ヌルヌルのムチレージが胃腸の粘膜を保護する
 カタラーゼは活性酸素を解毒するSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)でもあります。活性酸素が細胞を酸化させることで老化やガンが発生すると考えられており、SODの摂取はガンや生活習慣病の予防に効果があると言われています。

 そのほか、やまいものヌルヌル成分である糖タンパクのムチレージは、胃粘膜を丈夫にして胃潰瘍や胃炎の予防に効果があると考えられています。



やまいも100gあたりの栄養価

山芋100gあたりの栄養価

 以下の表では、やまいも100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 121 kcal
炭水化物 26.7 g
食物繊維 2.0 g
脂肪 0.7 g
タンパク質 2.8 g
ビタミンB1 0.11 mg
ビタミンB2 0.04 mg
ビタミンB3 0.6 mg
ビタミンB5 0.67 mg
ビタミンB6 0.18 mg
葉酸 29 μg
ビタミンC 15 mg
ビタミンE 4.1 mg
ナトリウム 6 mg
カリウム 550 mg
カルシウム 10 mg
マグネシウム 21 mg
リン 31 mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(7訂)

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高める山芋の食べ合わせ

 やまいもにはデンプン分解酵素のアミラーゼや、酸化還元酵素のカタラーゼが含まれており、胃腸からの消化吸収を助ける働きがあります。また、やまいものネバネバ成分である糖たんぱくのムチレージは、胃腸の粘膜を保護するだけでなく、タンパク質の吸収を助ける働きがあると言われています。

 このようなやまいもと一緒に食べ合わせるとよい食材として、良質なたんぱく質やタウリンを豊富に含むマグロやカツオが挙げられます。

 タウリンはアミノ酸の一種であり、体内のあらゆる臓器に存在しています。タウリンには体内の状態を一定に保つ働きがあることが知られており、働き過ぎている機能を抑え、低下している機能を改善したりします。

 そのため、タウリンを適切に摂取することは体の調子を整え、疲労回復にもつながります。やまいもはタンパク質の消化吸収を助ける働きがあるため、タウリンが豊富なマグロやカツオと一緒に食べることで、さらなる疲労回復効果が期待できます。

 また、納豆には大豆由来の良質なタンパク質が含まれているほか、納豆のネバネバ成分もムチレージであるため、やまいもと食べ合わせることで疲労回復だけでなく、胃粘膜を保護し、胃腸の調子を整える効果も期待できます。

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一緒に食べるとよい食材
期待できる効果

一緒に食べるとよい食材と効果

一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
キャベツ
ブロッコリー
じゃがいも
ガン予防、
老化防止
オクラ
ナメコ
レンコン
コレステロール低下
納豆
マグロ
カツオ
鶏肉
疲労回復
白菜
大根
かぶ
唐辛子
胃腸の調子を整える、
食欲増進


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|ながいも/塊根/生

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