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良い?悪い?れんこんの食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

更新:


 れんこんは蓮の地下茎が肥大したものであり、流通しているものは蓮田で栽培されています。れんこんの主な成分はデンプンで、そのほかビタミンCや食物繊維が豊富に含まれています。れんこんの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


れんこんはどんな食材?

蓮根はどんな食材か

 れんこんは蓮根という漢字からもわかるように、蓮(はす)の地下茎が肥大化したものを食用にしたもので、内部に空洞があるため、輪切りにすると特徴的な穴が空いています。

 日本には古くかられんこんがあったとされていますが、本格的に栽培が始まったのは明治以降と言われています。れんこんの生産量日本一は茨城県であり、日本全体の約5割を占めています。

 れんこんはシャキシャキとした食感を楽しむことができ、煮物や炒め物、揚げ物の具材として重宝されています。

れんこんに含まれている栄養素

蓮根に含まれている栄養素

■れんこんはビタミンCが豊富
 れんこんの主な成分はデンプンで、そのほかビタミンCカリウム、食物繊維が豊富に含まれています。ビタミンCは肌にハリを与えるコラーゲンの生成に関わっているほか、肌の新陳代謝を促進、シミやそばかすにも効果があります。

 また、免疫力を向上して感染症の予防に効果があるほか、強い抗酸化作用によって細胞に害を与える活性酸素を抑える働きがあると言われています。

■ムチレージやペクチンが胃腸を整える
 れんこんに含まれるネバネバ成分はムチレージで、胃粘膜を丈夫にして胃炎や胃潰瘍の予防に効果があると言われています。また、れんこんの皮や節にはタンニンが多く含まれています。タンニンには消炎作用や止血作用があることから、炎症や出血を伴う胃潰瘍や十二指腸潰瘍に効果があると考えられています。

 豊富な食物繊維の中には水溶性食物繊維のペクチンなども含まれており、腸内をきれいにしたり、善玉菌を増やして腸内環境を整える効果が期待できます。


栄養解説
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れんこん100gあたりの栄養価

蓮根100gあたりの栄養価

 以下の表では、れんこん100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 66 kcal
炭水化物 15.5 g
食物繊維 2.0 g
脂肪 0.1 g
飽和脂肪酸 0.01 g
一価不飽和 0.01 g
多価不飽和 0.02 g
タンパク質 1.9 g
ビタミンB1 0.10 mg
ビタミンB2 0.01 mg
ビタミンB3 0.4 mg
ビタミンB5 0.89 mg
ビタミンB6 0.09 mg
葉酸 14 μg
ビタミンC 48 mg
ビタミンE 0.6 mg
ナトリウム 24 mg
カリウム 440 mg
カルシウム 20 mg
マグネシウム 16 mg
リン 74 mg
鉄分 0.5 mg
亜鉛 0.3 mg
0.09 mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(7訂)

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高める蓮根の食べ合わせ

 れんこんの主成分はでんぷんであり、ビタミンCも豊富に含まれています。穴の開いた空洞が特徴的な野菜ですが、栄養素としてはジャガイモに近いと言えます。

 れんこんを切って調理するとわかりますが、切った面から透明な糸と粘りが出てきます。この粘りは糖たんぱくであるムチレージによるものです。ムチレージはやまいもや納豆にも含まれており、腸内環境を整える働きがあると言われています。

 このれんこんと一緒に食べ合わせるとよい食材として、βカロテンを豊富に含むニンジンやほうれん草、春菊が挙げられます。

 βカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変わり、髪や皮膚、粘膜を健康に保つ働きがあります。粘膜が傷ついてしまうとウイルスや細菌の侵入を許してしまうため、粘膜を健康に保つことは免疫力を維持する上で欠かせません。

 また、βカロテンとしてもその強い抗酸化作用によって癌や老化の原因となる活性酸素を抑える働きがあると言われています。

 れんこんはビタミンCが多い反面、βカロテンが不足していますので、れんこんと一緒にニンジンやほうれん草を食べ合わせることによって、不足する栄養素を補い合い、ビタミンCβカロテンの働きを活かすことができます。

 なお、ニンジンにはビタミンCを破壊してしまう酵素が含まれていますので、加熱するか、酢で酵素の働きを抑えるようにしましょう。


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一緒に食べるとよい食材
期待できる効果

一緒に食べるとよい食材と効果

一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
コンニャク
セロリ
レタス
コレステロール低下、
動脈硬化予防
りんご
にんじん
チンゲン菜
ガン予防
老化防止
牛肉
豚肉
鶏肉
レバー
貧血防止、
肝機能の向上
白菜
大根
かぶ
もやし
胃腸を整える


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|れんこん/根茎/生

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