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ビタミンA(βカロテン)はどんな栄養素?知っておきたい効果と食べ合わせ

更新:


 ビタミンA(βカロテン)がどのような栄養素かご存知ですか?ビタミンAの特徴や役割、多く含む食材を知ることで、栄養効果を最大限に活かすことも可能となります。ビタミンAがどのような栄養素なのか、その効果と上手な食べ合わせについて知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


ビタミンA(βカロテン)とは

 ビタミンAとはレチノール、レチナール、レチノイン酸の総称であり、油に溶けやすい脂溶性ビタミンに分類されています。一般的には「ビタミンA=レチノール」と考えて問題ありません。

 ビタミンAが多い食品を調べた時に「βカロテン」の含有量が出てくるので混乱すると思いますが、このβ(ベータ)カロテンはビタミンAの前駆体(プロビタミンAと呼ばれている)であり、体内で必要に応じてビタミンAに変わります。

 プロビタミンAとしてβカロテンが有名ですが、β以外にもα(アルファ)やγ(ガンマ)なども存在しています。ただし、ビタミンAとして最も効果的に働くのがβカロテンであると言われています。

ビタミンAはどんな働きをするの?

 ビタミンAは、発育を促したり、皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあると言われています。皮膚や粘膜が傷つくと外敵の侵入を許すことになるため、皮膚や粘膜の健康は免疫力を維持するのに欠かせません。

 また、目の中にある視細胞が光の刺激を感じるのに必要なロドプシンという物質の生成に必要であることがわかっており、暗いところでの視力維持に欠かせません。

ビタミンAが不足するとどうなるの?

 ビタミンAは皮膚や粘膜を健康に保つ働きをしているため、不足することで皮膚や粘膜が乾燥したり、角質化するようになります。鼻や喉の粘膜は外敵の侵入を防ぐ働きをしているため、細菌やウイルスの感染リスクが高まり、感染症になりやすくなります。

 また、暗いところで次第に見えにくくなる視力障害が発生し、やがては暗いところで見えなくなる夜盲症になることもあります。現在の日本ではほとんど見られことはありませんが、栄養状態の悪い国では子供たちが失明する原因にもなっています。

 その一方で、ビタミンAは過剰摂取も気を付けなければなりません。ビタミンAは脂溶性ビタミンであり、体内に蓄積しやすいという特徴があります。過剰摂取してしまうと、頭痛や食欲不振、皮膚の剥離、口唇炎などの症状が起こりやすくなると言われており、注意が必要です。

ビタミンAの1日当たりの摂取基準量

 ビタミンAは私たちの体にとって必要不可欠なビタミンですが、脂溶性ビタミンであるため、体内に蓄積しやすいという特徴があり、過剰摂取による健康被害の恐れもあります。そのため、ビタミンAの摂取基準量を正しく知っておくことが大切です。

 ビタミンAは前述の通り、ビタミンAの前駆体であるβカロテンなどから変換される分もあるため、どのくらいビタミンAの働きをするかを表す「レチノール活性当量(RAE)」という値で必要量を見る必要があります。レチノール活性当量は以下の難しい計算式で求められます。

レチノール活性当量(μgRAE)=レチノール(μg)+1/12×β-カロテン(μg)+1/24×α-カロテン(μg)+1/24×β-クリプトキサンチン(μg)+1/24×その他のプロビタミンAカロテノイド(μg)

性 別 男 性
年齢等 推定平均
必要量
推奨量 耐容上限量
0〜5(月) 600
6〜11(月) 600
1〜2(歳) 300 400 600
3〜5(歳) 350 450 700
6〜7(歳) 300 400 900
8〜9(歳) 350 500 1,200
10〜11(歳) 450 600 1,500
12〜14(歳) 550 800 2,100
15〜17(歳) 650 900 2,600
18〜29(歳) 600 850 2,700
30〜49(歳) 650 900 2,700
50〜64(歳) 650 900 2,700
65〜74(歳) 600 850 2,700
75 以上(歳) 550 800 2,700


性 別 女 性
年齢等 推定平均
必要量
推奨量 耐容上限量
0〜5(月) 600
6〜11(月) 600
1〜2(歳) 250 350 600
3〜5(歳) 350 500 700
6〜7(歳) 300 400 900
8〜9(歳) 350 500 1,200
10〜11(歳) 400 600 1,500
12〜14(歳) 500 700 2,100
15〜17(歳) 500 650 2,600
18〜29(歳) 450 650 2,700
30〜49(歳) 500 700 2,700
50〜64(歳) 500 700 2,700
65〜74(歳) 500 700 2,700
75 以上(歳) 450 650 2,700
妊婦初期 +0 +0
妊婦中期 +0 +0
妊婦後期 +60 +80
授乳婦 +300 +450
出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)


ビタミンAはどんな食材に含まれているの?

 ビタミンAを摂るには、ビタミンAを多く含む食材を摂取するか、ビタミンAの前駆体であるβカロテンを多く含む食材を摂取する必要があります。βカロテンは100%ビタミンAに変わるわけではありませんので、効率よく摂取するにはビタミンAとして含まれている食材を摂るのがおすすめです。

 ただし、ビタミンAには過剰摂取の恐れもあるため、多く含む食材を食べ過ぎるのは要注意です。体内で必要に応じてビタミンAに変わるβカロテンは安心して摂ることができます。

 日本人は緑黄色野菜を食生活にうまく取り入れており、ビタミンA必要量の4割ほどを緑黄色野菜から摂っていると言われています。ビタミンAの含有量はなんといってもレバーがダントツですが、うなぎやバターにも多く含まれています。

 一方、βカロテンは海苔や大葉(しそ)、ニンジン、モロヘイヤ、ほうれん草、カボチャなどに多く含まれています。

ビタミンA(βカロテン)の上手な食べ合わせ

 ビタミンAやβカロテンは脂溶性ビタミンであるため、これらを多く含む食材を油で調理することで吸収率を高めることができます。

 ビタミンAを多く含むうなぎやバターは油を多く含んでいるので気にする必要はありませんが、βカロテンは緑黄色野菜に多く含まれていますので、油を使った調理をするか、油脂を含む食材と食べ合わせるのがβカロテンを上手に摂るポイントとなります。

 βカロテンには抗酸化作用があることが知られており、体内で発生する有害な過酸化脂質や活性酸素を抑える働きがあると言われています。植物油には同じく抗酸化作用のあるビタミンEが豊富に含まれていますので、βカロテンの多い緑黄色野菜を食用油で調理することで、吸収がよくなるだけでなく、さらなる抗酸化作用が期待できます。

 また、ビタミンAには髪や皮膚、爪や粘膜を健康に保つ働きがあり、同じく皮膚や粘膜の健康維持に欠かせないビタミンB2を一緒に摂ると美肌効果が期待できます。ビタミンB2はレバーやうなぎに非常に多く含まれているほか、さばやいわしなどの魚介類、納豆やたまごにも多く含まれています。


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要



ビタミンA(βカロテン) ビタミンA(βカロテン)
ビタミンB1 ビタミンB1
ビタミンB2 ビタミンB2
ビタミンB6
ビタミンC ビタミンC
ビタミンD ビタミンD
ビタミンE ビタミンE
カリウム カリウム
カルシウム カルシウム
マグネシウム マグネシウム
鉄分 鉄分
亜鉛 亜鉛

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