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良い?悪い?大根の食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

大根の食べ合わせ

更新:


 大根は生でサラダや大根おろしのほか、煮物、漬物の材料としてなど幅広い食べ方があり、日本人の食生活に根付いた野菜であると言えます。大根にはビタミンCカリウムのほか、消化酵素が多く含まれています。大根の食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


大根はどんな食材?

大根はどんな食材か

 大根はアブラナ科の野菜であり、中央アジアや地中海地方が原産と言われています。日本で本格的に食べられるようになったのは江戸時代からとされており、干して漬け物にできることから、冬場の保存食として重宝されてきました。

 大根は生でサラダや大根おろしのほか、煮物、漬物の材料としてなど幅広い食べ方があり、日本人の食生活に根付いた野菜であると言えます。大根は部位によって味が異なり、一般的には葉に近い部分が甘く、下の先端部に近づくほど辛みが増します。

 そのため、料理によって使用する部位を変え、辛みのある先端部は薬味としても重宝されています。白い大根が一般的ですが、日本には非常にたくさんの品種があり、赤や緑、紫など色とりどりの大根が存在しています。

大根に含まれている栄養素

大根に含まれている栄養素

■ビタミンCやカリウムが多く含まれている
 大根にはビタミンCカリウムが多く含まれています。ビタミンCは水溶性ビタミンであるため、煮込むと水に溶け出してしまいます。大根のビタミンCを摂る場合は、溶け出した煮汁も摂るスープにするか、生で食べるのがおすすめです。

 カリウムは体内の余分なナトリウムを排出することで、水分量の調節やむくみの解消、血圧を正常に保つ働きが期待できます。また、大根の葉には大根を上回る栄養素が含まれており、特にβカロテンが豊富に含まれています。

■消化酵素が多く含まれている
 大根には消化酵素が多く含まれており、デンプンを分解するアミラーゼ(ジアスターゼ)やたんぱく質を分解するプロテアーゼ、脂質を分解するリパーゼなどがあります。また、同じく消化酵素のオキシダーゼには焦げに含まれている有害物質を抑える働きがあると言われています。

 大根は葉の方が甘く、先端の方が辛くなっています。この辛味はカラシ成分の一種であるイソチオシアネートが含まれています。また、大根は葉の部分も食べることができます。大根の葉にはβカロテンやビタミンCカリウムが豊富に含まれていますので、刻んで味噌汁の具材にしたり、炒め物の具材にするなど、上手に活用してみましょう。


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大根100gあたりの栄養価

大根100gあたりの栄養価

 以下の表では、大根100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 18 kcal
炭水化物 4.1 g
食物繊維 1.4 g
脂肪 0.1 g
タンパク質 0.5 g
ビタミンB1 0.02 mg
ビタミンB2 0.01 mg
ビタミンB3 0.3 mg
ビタミンB5 0.12 mg
ビタミンB6 0.04 mg
葉酸 34 μg
ビタミンC 12 mg
ナトリウム 19 mg
カリウム 230 mg
カルシウム 24 mg
マグネシウム 10 mg
リン 18 mg
鉄分 0.2 mg
亜鉛 0.2 mg
0.02 mg
マンガン 0.04 mg
水溶性食物繊維 0.5 g
不溶性食物繊維 0.9 g
出典:日本食品標準成分表2015年版(7訂)

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高める大根の食べ合わせ

■消化酵素が胃もたれを改善する
 大根には炭水化物やたんぱく質、脂質の消化を助ける消化酵素が含まれていますので、胃腸の働きが低下している際にはおすすめの食材です。この大根と一緒に食べ合わせるとよい食材として、やまいもや納豆、キャベツが挙げられます。

 やまいもにもアミラーゼなどの消化酵素が含まれているほか、ネバネバ成分のムチレージが胃粘膜を保護したり、たんぱく質の吸収を助ける働きが期待できます。納豆のネバネバ成分も同じくムチレージであるほか、納豆のたんぱく質は非常に消化吸収がよく、胃にやさしい食材であると言えます。

■大根の葉はβカロテンとビタミンCが豊富
 大根には「美肌のビタミン」とも呼ばれているビタミンCが多く含まれています。このビタミンCはコラーゲンの生成に関与しているほか、シミの原因となるメラニン物質の産生を抑える働きがあると言われています。

 この大根のビタミンCの含有量を遥かに上回るのが「大根の葉」です。大根の葉には大根の数倍のビタミンCが含まれているほか、βカロテンの含有量もほうれん草に匹敵しています。

 この大根の葉と食べ合わせのよい食材として、同じくβカロテンやビタミンCが多く含まれている小松菜やほうれん草がおすすめです。βカロテンは体内でビタミンAに変わり、髪や爪、皮膚、粘膜を健康に保つ働きがあると言われており、ビタミンCの働きも加わって美肌効果が期待できます。


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一緒に食べるとよい食材
期待できる効果

一緒に食べるとよい食材と効果

一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
豚肉
鶏肉
カツオ
マグロ
疲労回復
納豆
やまいも
キャベツ
牛乳
胃腸の調子を整える
カボチャ
小松菜
ほうれん草
美肌効果
老化防止


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|だいこん/根/皮なし/生

出典6:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|だいこん/葉/生

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