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良い?悪い?マグロの食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

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 マグロは日本人が大好きな魚介類の代表格とも言える魚です。マグロには良質なタンパク質にほか、ビタミンB6、ビタミンD、ビタミンE鉄分亜鉛が豊富に含まれています。また、トロの部分にはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。マグロの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


マグロはどんな食材?

まぐろはどんな食材か

 マグロと一言で言っても、全長が60cmのものから、3mを超えるものまでさまざまであり、キハダマグロやビンナガマグロ、メバチマグロ、ミナミマグロ、クロマグロなどが知られています。

 日本人は非常にマグロが大好きであり、世界中で獲れるマグロを輸入しています。世界で獲れるマグロの1/4を消費していると言われており、その多くは刺身や寿司など生食用となっています。脂ののった部位はトロと呼ばれ、特にクロマグロのトロは高級食材とされています。

 また、ステーキや焼き魚、缶詰にも用いられており、特にサラダオイル漬けにしたツナ缶はさまざまな料理の具材として重宝されています。

マグロに含まれている栄養素

まぐろに含まれている栄養素

■タウリンが多く含まれている
 マグロには良質なタンパク質のほか、ビタミンB6ビタミンDビタミンE鉄分亜鉛が豊富に含まれています。トロ部分は脂肪多く含まれていますが、赤身は良質なタンパク質に富んでおり、筋肉や臓器をつくるのに欠かせません。

 赤身の魚は血合い肉が多く、鉄分が豊富なヘモグロビンやミオグロビンが豊富に含まれています。

 また、タウリンも多く含まれており、高血圧を始めとする生活習慣病を予防したり、疲労を回復する効果が期待できます。このほか、ガン細胞の増殖を抑えるセレン、活性酸素を除去するビタミンEも豊富で、相乗効果で抗がん作用を発揮すると言われています。

■脂肪分には不飽和脂肪酸が豊富
 トロの部分にはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。

 DHAは脳の神経細胞に含まれている物質で、脳機能や神経組織の情報伝達を活性化して、子供の脳の発達やボケの予防効果が期待できます。このほか、体質を改善してアトピー性皮膚炎にも効果があるとされています。

 EPAは血栓を溶かし血管を拡張する働きがあるため、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症の予防と改善に効果があると言われています。

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マグロ100gあたりの栄養価

まぐろ100gあたりの栄養価

 以下の表では、マグロ(クロマグロ赤身)100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 125 kcal
炭水化物 0.1 g
脂肪 1.4 g
飽和脂肪酸 0.25 g
一価不飽和 0.29 g
多価不飽和 0.19 g
タンパク質 26.4 g
ビタミンA相当量 83 μg
ビタミンB1 0.10 mg
ビタミンB2 0.05 mg
ビタミンB3 14.2 mg
ビタミンB5 0.41 mg
ビタミンB6 0.85 mg
葉酸 8 μg
ビタミンB12 1.3 μg
ビタミンC 2 mg
ビタミンD 5.0 μg
ビタミンE 0.8 mg
ナトリウム 49 mg
カリウム 380 mg
カルシウム 5 mg
マグネシウム 45 mg
リン 270 mg
鉄分 1.1 mg
亜鉛 0.4 mg
0.04 mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(7訂)

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高めるまぐろの食べ合わせ

■豊富なタウリンが体内のバランスを保つ
 マグロは良質なたんぱく質を豊富に含んでおり、その中にはタウリンが多く含まれています。タウリンはアミノ酸の一種であり、私たちの体内のあらゆる臓器に存在しています。

 その量は体重の約0.1%にも相当すると言われており、いかに重要なアミノ酸であるかがわかります。タウリンは体内の状態を一定に保つ働きがあり、体内の働き過ぎている機能を抑えたり、低下している機能を改善したりすることがわかっています。

 タウリンのこのような働きはホメオスタシス(恒常性維持)と呼ばれており、疲労回復として栄養ドリンクに入っている理由の一つです。

 このタウリンを多く含むマグロと一緒に食べ合わせるとよい食材として、やまいもが挙げられます。

■やまいもの酵素が新陳代謝を促す
 やまいもは古くから滋養強壮によい食材として重宝されてきました。やまいもにはデンプン分解酵素であるアミラーゼと、酸化還元酵素のカタラーゼが豊富に含まれています。

 これらの酵素が食べ物の消化を助け、新陳代謝を促すことで体力回復や疲労の改善に効果があると考えられています。そのため、タウリンの恒常性維持機能とやまいもの働きを組み合わせることで、さらなる疲労回復効果が期待できます。

関連食材
やまいも


一緒に食べるとよい食材
期待できる効果

一緒に食べるとよい食材と効果

一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
ごぼう
きくらげ
椎茸
ワカメ
ワサビ
高血圧、動脈硬化の予防
やまいも
納豆
オクラ
疲労回復
体力増強
大豆
ゴマ
イワシ
やまいも
婦人病予防
脳の活性化
落花生
ゴマ
かぼちゃ
バター
老化防止


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|めばち/赤身/生

出典6:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|くろまぐろ/天然/赤身/生

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