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ビタミンEがどのような栄養素かご存知ですか?ビタミンEの特徴や役割、多く含む食材を知ることで、栄養効果を最大限に活かすことも可能となります。ビタミンEがどのような栄養素なのか、その効果と上手な食べ合わせについて知っておきましょう。
ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種であり、トコフェロールとも呼ばれています。このトコフェロールにはα、β、γ、δの4種類がありますが、一般的にビタミンEと言えばα-トコフェロールを意味します。
ビタミンEは多くの食材に含まれているほか、食用油にも多く含まれているため、バランスの良い食生活をしていれば不足することはほとんどありません。ビタミンEは腸管から脂質とともに体内に吸収されます。
ビタミンEには強い抗酸化作用があり、体内の脂質の酸化を防ぎ、有害な過酸化脂質の発生を抑える働きがあると言われています。
また、細胞膜の酸化を抑えて、細胞の老化を抑える働きも期待できることから、「若返りのビタミン」とも呼ばれています。
ビタミンEは多くの食材から摂ることができるため、不足することはあまりありませんが、不足すると神経や筋肉の働きに障害が出ると言われています。
また、体内での抗酸化作用の働きが低下するため、脂質が酸化しやすくなったり、シミやシワができやすくなると考えられています。
厚生労働省が作成した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、目安量と耐容上限量が規定されており、目安量は18〜19歳の男性で6.0mg、18〜29歳の女性で5.0mgとなっています。また、耐容上限量は30〜49歳で最も高く、男性で900mg、女性で700mgとなっています。
ビタミンEは体内に蓄積しにくいと言われており、通常の食事では過剰摂取の心配はなく、積極的に摂りたいビタミンですが、サプリメントなどで大量に摂取することはリスクがありますので注意しましょう。
性 別 | 男 性 | |
年齢等 | 目安量 | 耐容上限量 |
0〜5(月) | 3.0 | ― |
6〜11(月) | 4.0 | ― |
1〜2(歳) | 3.0 | 150 |
3〜5(歳) | 4.0 | 200 |
6〜7(歳) | 5.0 | 300 |
8〜9(歳) | 5.0 | 350 |
10〜11(歳) | 5.5 | 450 |
12〜14(歳) | 6.5 | 650 |
15〜17(歳) | 7.0 | 750 |
18〜29(歳) | 6.0 | 850 |
30〜49(歳) | 6.0 | 900 |
50〜64(歳) | 7.0 | 850 |
65〜74(歳) | 7.0 | 850 |
75 以上(歳) | 6.5 | 750 |
性 別 | 女 性 | |
年齢等 | 目安量 | 耐容上限量 |
0〜5(月) | 3.0 | ― |
6〜11(月) | 4.0 | ― |
1〜2(歳) | 3.0 | 150 |
3〜5(歳) | 4.0 | 200 |
6〜7(歳) | 5.0 | 300 |
8〜9(歳) | 5.0 | 350 |
10〜11(歳) | 5.5 | 450 |
12〜14(歳) | 6.0 | 600 |
15〜17(歳) | 5.5 | 650 |
18〜29(歳) | 5.0 | 650 |
30〜49(歳) | 5.5 | 700 |
50〜64(歳) | 6.0 | 700 |
65〜74(歳) | 6.5 | 650 |
75 以上(歳) | 6.5 | 650 |
妊婦 | 6.5 | − |
授乳婦 | 7.0 | − |
ビタミンEはアーモンドや落花生などのナッツ類や食用油に多く含まれているほか、うなぎやたらこなどの魚介類、モロヘイヤやカボチャなどの緑黄色野菜にも含まれています。
ビタミンEは脂溶性ビタミンであるため、油脂に溶けやすいという特徴があり、油で調理したりすることでビタミンEの吸収率を上げることができます。
ビタミンEには非常に強い抗酸化作用があり、体内で発生する有害な過酸化脂質や活性酸素を抑える働きが知られています。このビタミンEと一緒に摂るとよいのがビタミンCです。
ビタミンCにも抗酸化作用があり、ビタミンEとの相乗効果が期待できます。また、ビタミンEは抗酸化作用を発揮する一方で、自らが酸化すると効力を失ってしまいますが、ビタミンCは効力の失ったビタミンEを活性化する働きがあると言われており、ビタミンCとビタミンEは非常に相性がよいと言えます。
ビタミンEは脂溶性ビタミンであるため、食用油で調理すると吸収がよくなるのですが、その一方でビタミンCは加熱し過ぎると壊れてしまいます。そのため、一緒に調理する場合はビタミンCがデンプンで守られているジャガイモやサツマイモがおすすめです。
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン 出典2:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要 |