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ビタミンB2がどのような栄養素かご存知ですか?ビタミンB2の特徴や役割、多く含む食材を知ることで、栄養効果を最大限に活かすことも可能となります。ビタミンB2がどのような栄養素なのか、その効果と上手な食べ合わせについて知っておきましょう。
ビタミンB2は水に溶ける水溶性ビタミンに分類されており、別名リボフラビンとも呼ばれています。
水溶性ビタミンであるために過剰摂取の心配はほとんどありませんが、食品から摂っても体内に蓄えることができず、使われなかった分は排泄されてしまうため、毎日の食事からしっかり摂る必要があります。
サプリメントなどでビタミンB2を多く摂ると尿の黄色が濃くなりますが(蛍光性のある黄色)、これは黄色い色素であるビタミンB2によるものです。ここからも、ビタミンB2が水に溶けて体外に排泄されていることがわかります。
ビタミンB2は少し難しい言い方をすると、体内でエネルギー産生に関わる酸化還元酵素の補酵素として働いています。
ビタミンB1が糖質の代謝に関わっているのに対し、ビタミンB2は糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関わっています。特に脂質の代謝に必要とされているため、脂質を多く摂っている人は積極的に摂取したいビタミンです。
また、ビタミンB2は皮膚や粘膜、髪や爪を健康に保つ働きがあるほか、「発育のビタミン」とも呼ばれており、子供の成長促進に欠かせないビタミンでもあります。
ビタミンB2は皮膚や粘膜を健康に保つ働きをしているため、不足することで口内炎や皮膚炎などが起こりやすくなると言われています。
皮膚や粘膜は細胞の生まれ変わり(ターンオーバー)が早いため、ビタミンB2不足の影響が皮膚や粘膜に出やすいと考えられています。また、成長促進にも欠かせないビタミンであるため、子供の成長障害が起こる可能性もあります。
ビタミンB2はエネルギー代謝に関与しているため、必要エネルギー量に比例して必要量も多くなります。
厚生労働省が作成した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では推定平均必要量と推奨量が設定されており、推定平均必要量は半数の人が必要量を満たすと推定される量、推奨量はこれに1.2を乗じた値となっています。
日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、一日当たりの推奨量は18〜49歳の男性で1.6mg、18〜74歳の女性で1.2mgとされています。必要量は成長によって多くなりますが、仕事や運動で多くのエネルギーを必要としている人は、不足しないようにしっかり摂取することが大切です。
性 別 | 男 性 | |
年齢等 | 推定平均 必要量 |
推奨量 |
0〜5(月) | ― | ― |
6〜11(月) | ― | ― |
1〜2(歳) | 0.5 | 0.6 |
3〜5(歳) | 0.7 | 0.8 |
6〜7(歳) | 0.8 | 0.9 |
8〜9(歳) | 0.9 | 1.1 |
10〜11(歳) | 1.1 | 1.4 |
12〜14(歳) | 1.3 | 1.6 |
15〜17(歳) | 1.4 | 1.7 |
18〜29(歳) | 1.3 | 1.6 |
30〜49(歳) | 1.3 | 1.6 |
50〜64(歳) | 1.2 | 1.5 |
65〜74(歳) | 1.2 | 1.5 |
75 以上(歳) | 1.1 | 1.3 |
性 別 | 女 性 | |
年齢等 | 推定平均 必要量 |
推奨量 |
0〜5(月) | ― | ― |
6〜11(月) | ― | ― |
1〜2(歳) | 0.5 | 0.5 |
3〜5(歳) | 0.6 | 0.8 |
6〜7(歳) | 0.7 | 0.9 |
8〜9(歳) | 0.9 | 1.0 |
10〜11(歳) | 1.0 | 1.3 |
12〜14(歳) | 1.2 | 1.4 |
15〜17(歳) | 1.2 | 1.4 |
18〜29(歳) | 1.0 | 1.2 |
30〜49(歳) | 1.0 | 1.2 |
50〜64(歳) | 1.0 | 1.2 |
65〜74(歳) | 1.0 | 1.2 |
75 以上(歳) | 0.9 | 1.0 |
妊婦(付加量) | +0.2 | +0.3 |
授乳婦(付加量) | +0.5 | +0.6 |
ビタミンB2は肉類や魚介類、豆類、海藻類、卵、乳製品など、幅広い食材に含まれていますので、バランスの良い食事をしていれば、不足することはありません。
ただし、成長期の子供は成人以上に必要としており、不足すると脂漏性皮膚炎(いわゆるニキビ)が発生しやすくなりますので、ビタミンB2を多く含む食材を意識して摂ることが大切です。
ビタミンB2を多く含む食材としては、レバーの含有量がダントツです。また、チーズや卵にも多く含まれていますので、日々の食事に上手に取り入れてみましょう。
ビタミンB2は糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関わっているほか、皮膚や粘膜、髪や爪を健康に保つ働きがあります。ビタミンB2が不足すると口内炎や皮膚炎が起こりやすくなるため、肌を健康に保つためにはしっかり摂っておきたいビタミンです。
このビタミンB2と一緒に摂りたいのが、ビタミンA(βカロテン)とビタミンCです。ビタミンAは皮膚や粘膜、髪や爪を健康維持に欠かせないビタミンであり、ビタミンCは肌にハリを与えるコラーゲンの合成に関与しているほか、シミの原因となるメラニン色素の生成を抑える働きがあります。
そのため、ビタミンB2と一緒にビタミンA(βカロテン)やビタミンCを摂ることで、美肌効果が期待できます。
ビタミンB2は幅広い食材に含まれていますが、なかでもレバーやチーズ、卵に多く含まれていますので、βカロテンやビタミンCが豊富な緑黄色野菜を食べ合わせるのがおすすめです。
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン 出典2:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要 |