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春菊はキク科の植物であり、春に花を咲かせることから春菊と呼ばれています。すき焼きや鍋の定番食材であることから日本固有の植物と思われがちですが、原産は地中海沿岸であり、ヨーロッパでは観賞用の植物として用いられています。春菊の食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。
春菊は地中海沿岸が原産とされており、ヨーロッパでは観賞用の花として用いられていました。春菊の葉を食用としているのは東アジアに限定されていましたが、近年は和食ブームの影響もあり、海外でも少しずつ食べられるようになっています。
春菊には独特の香りがあり、好みが分かれる野菜です。すき焼きや鍋料理の定番野菜として重宝されていますが、天ぷらやサラダの食材としても使われています。
■βカロテンの含有量はトップクラス
春菊にはビタミンやミネラルが多く含まれていますが、なかでもβカロテンが豊富に含まれています。βカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変わり、夜盲症などの眼病に効果があると言われています。
また、βカロテンは抗酸化物質として生活習慣病や老化の原因とされる活性酸素を無毒化したり、ビタミンCと協力して免疫力を高めたり、美肌効果があると言われています。
■カリウムや鉄分が多く含まれている
春菊にはカリウムや鉄分などのミネラルも豊富に含まれており、高血圧の予防や貧血の改善に効果があると言われています。
春菊の独特の香りはα‐ピネンやベンズアルデヒドによるもので、これは胃もたれ胸焼け、消化不良の改善効果が期待できます。
以下の表では、春菊100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。
エネルギー | 22kcal |
炭水化物 | 3.9 g |
食物繊維 | 3.2 g |
脂肪 | 0.3 g |
タンパク質 | 2.3 g |
ビタミンA相当量 | 380 μg |
βカロテン | 4500 μg |
ビタミンB1 | 0.10 mg |
ビタミンB2 | 0.16 mg |
ビタミンB3 | 0.8 mg |
ビタミンB5 | 0.23 mg |
ビタミンB6 | 0.13 mg |
葉酸 | 190 μg |
ビタミンC | 19 mg |
ビタミンE | 1.7 mg |
ビタミンK | 250 μg |
ナトリウム | 73 mg |
カリウム | 460 mg |
カルシウム | 120 mg |
マグネシウム | 26 mg |
リン | 44 mg |
鉄分 | 1.7 mg |
亜鉛 | 0.2 mg |
銅 | 0.10 mg |
春菊にはβカロテンが非常に多く含まれています。βカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変わり、目の健康だけでなく、髪や爪、皮膚、粘膜を健康に保つ働きが知られています。
ビタミンAは脂溶性ビタミンであり、過剰摂取をすると体内に蓄積して悪影響を起こす可能性がありますが、βカロテンとして摂れば必要に応じてビタミンAに変わるため、過剰摂取の心配はありません。
βカロテンを豊富に含む春菊と食べ合わせのよい食材として、ビタミンCを多く含むピーマンやブロッコリー、キャベツが挙げられます。
ビタミンCはお肌の健康に欠かせないコラーゲンの生成に関わっているほか、シミの原因となるメラニン色素を抑える働きがあると言われており、βカロテンの働きと併せて美肌効果が期待できます。
また、春菊には鉄分が多く含まれていますが、春菊に含まれている鉄分は体に吸収されにくい非ヘム鉄です。この非ヘム鉄を吸収しやすくするのが抗酸化作用のあるビタミンCであり、ビタミンCを多く含むピーマンやブロッコリーを一緒に食べることで、鉄分の吸収力アップも期待できます。
一緒に食べるとよい食材 | 期待できる効果 |
---|---|
大豆 ゴマ ワカメ |
肌荒れ防止、 集中力向上 |
ピーマン ブロッコリー レバー うなぎ |
美肌効果 |
ニンジン かぼちゃ ほうれん草 |
眼精疲労の回復 |
じゃがいも セロリ サツマイモ |
便秘の予防、 ガン予防 |
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン 出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン 出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル) 出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要 出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|しゅんぎく/葉/生 |