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良い?悪い?うなぎの食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

うなぎの食べ合わせ

更新:


 うなぎは日本人に古くから馴染みのある食材であり、昔から夏のスタミナ食として食されてきました。うなぎには体に抵抗力をつけるビタミンAが豊富に含まれており、疲労回復に効果のあるビタミンB1、成長を促すビタミンB2、老化を防ぐビタミンE、美肌効果のあるコラーゲンも豊富に含まれています。うなぎの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


うなぎはどんな食材?

うなぎはどんな食材か

 うなぎは日本人に古くから馴染みのある食材であり、縄文時代の遺跡からもうなぎの骨が見つかっています。日本で流通しているうなぎのほとんどは養殖であり、天然物はごくわずかです。

 養殖といっても完全な養殖ではなく、天然のシラスうなぎ(うなぎの稚魚)を捕獲し、それに餌を与えて大きく育てる方法が行われています。うなぎは稚魚の乱獲によって激減しており、現在は絶滅危惧種として扱われています。かつては世界のうなぎの70%を日本人が食べていましたが、現在では中国が世界最大の消費国となっています。

 うなぎの最も一般的な食べ方として、甘辛いタレをつけて焼く蒲焼きが有名ですが、タレをつけずに焼く白焼きや、蒲焼きを細切りにしてご飯の上に盛り付けるひつまぶし、内臓を吸い物にする肝吸いなどが知られています。

うなぎと梅干しの食べ合わせはNG?

うなぎと梅干しの食べ合わせ

 夏になると話題になるのが「うなぎと梅干しの食べ合わせはよくない」というものです。結論から言うと、これは昔からの俗説であり、食べ合わせが悪いということはまったくありません。むしろ、梅干しの酸味が胃酸の分泌を促進し、脂分の多いうなぎの消化を助ける働きがあるため、食べ合わせはよいと言えます。

 そもそも夏バテ予防の「土用の丑の日」は江戸時代に鰻屋から相談を受けた平賀源内が考えたもので、「うなぎは薬になる」というものでした。うなぎには疲労回復効果が期待できるビタミンが豊富であるため、とても理にかなっています。

 梅干しにも疲労物質を減らすクエン酸が豊富に含まれているほか、胃酸の分泌を促進して夏バテ時の食欲増進を助ける効果が期待できます。つまり、うなぎと梅干しを食べるということは夏バテ防止にとても効果的ということになります。

 ではどうしてこんな俗説が広まったのでしょうか?これには諸説あり、梅干しで食欲増進してうなぎを食べ過ぎないようにする贅沢への戒め、脂分の多いうなぎを食べ過ぎることで消化不良を起こさないようにする、などが挙げられます。

 ちなみに、昔から言われているよくない食べ合わせに「スイカと天ぷら」がありますが、これが「うなぎと梅干し」とごちゃ混ぜになって「うなぎとスイカ」「うなぎと天ぷら」がよくないと思われることもありますが、これらの食べ合わせはまったく関係がありません。

うなぎに含まれている栄養素

うなぎに含まれている栄養素

■ビタミンAの含有量はトップクラス
 うなぎは昔から夏のスタミナ食として定番で、夏バテなど体力が低下した時に大変効果があります。うなぎには体に抵抗力をつけるビタミンAが豊富に含まれており、特にウナ肝に多く含まれています。

 野菜に含まれているビタミンAはカロチンの状態で含まれていますが、うなぎはレチノールという形で含まれており、カロチンに比べて吸収効率が大変よいのが特徴です。ビタミンAは皮膚や目などの粘膜を強くし抵抗力を増すほか、病気の回復や成長を助ける働きがあります。

■ビタミンB1で疲労回復
 うなぎには疲労回復に効果のあるビタミンB1、成長を促すビタミンB2、老化を防ぐビタミンE、美肌効果のあるコラーゲンも豊富に含まれています。

 このほか脳の活性化に効果があるとされるDHA、コレステロールを減らし血栓を予防するEPAなどの不飽和脂肪酸も豊富に含まれており、動脈硬化や心筋梗塞など生活習慣病の予防に効果があると言われています。この不飽和脂肪酸は大変酸化しやすいのですが、山椒をかける事で酸化を防ぐ事ができます。

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うなぎ100gあたりの栄養価

うなぎ100gあたりの栄養価

 以下の表では、うなぎ100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 180kcal
脂肪 11.66 g
飽和脂肪酸 2.358 g
一価不飽和 7.19 g
多価不飽和 0.947 g
タンパク質 18.44 g
ビタミンA相当量 1043 μg
ビタミンB1 0.15 mg
ビタミンB2 0.04 mg
ビタミンB3 3.5 mg
ビタミンB5 0.24 mg
ビタミンB6 0.067 mg
葉酸 15 μg
ビタミンB12 3 μg
コリン 65 mg
ビタミンC 1.8 mg
ビタミンD 932 IU
ビタミンE 4 mg
ナトリウム 51 mg
カリウム 272 mg
カルシウム 20 mg
マグネシウム 20 mg
リン 216 mg
鉄分 0.5 mg
亜鉛 1.62 mg
マンガン 0.035 mg
出典:USDA食品成分データベース

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

うなぎの栄養効果を高める食べ合わせ

■うなぎは疲労回復によい栄養バランス
 うなぎは滋養強壮のあるスタミナ食材として有名ですが、その理由は疲労回復効果のあるビタミンB1のほか、各種ビタミンやたんぱく質、脂質をバランスよく含んでいるからです。

 この滋養強壮を助ける食べ合わせとしておすすめな食材がやまいもです。やまいもも昔から滋養強壮に効果があると言われてきました。

 やまいものネバネバ成分はムチレージと呼ばれる糖たんぱくで、タンパク質の消化と吸収を助ける働きがあると言われており、うなぎのタンパク質の吸収を助ける効果が期待できます。

■やまいもの酵素が新陳代謝を高める
 やまいもにはでんぷん分解酵素のアミラーゼと、酸化還元酵素のカタラーゼを含んでおり、消化を助け、食材の栄養素を無駄なく吸収し、新陳代謝を高めるため、体力回復に効果があります。

 うなぎの皮のヌメリ成分にはムコ多糖が含まれており、胃粘膜を保護し、食欲不振を解消すると言われていますので、やまいもと一緒に食べ合わせることで、胃腸の働きを助け、滋養強壮効果が期待できます。

関連食材
やまいも


一緒に食べるとよい食材
期待できる効果


一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
トマト
きゅうり
やまいも
れんこん
夏バテの解消、虚弱体質の改善
春菊
ネギ
唐辛子

味噌
神経痛、リウマチ、脚気の改善
ネギ
ニンニク
しょうが
ニンジン
冷え性の改善

栄養満点!
うなぎの食べ合わせレシピ

うなぎの食べ合わせレシピ

うなぎの山かけ丼(2人分)
栄養 うなぎは各種ビタミンやたんぱく質、脂質がバランスよく含まれた食材ですが、やまいものネバネバ成分であるムチレージや各種酵素が消化吸収を助け、新陳代謝が高まることで、疲労回復効果が期待できるレシピです。
材料 うなぎの蒲焼1尾
山芋すりおろし2カップ程度
青ネギ適量
ごはん適量
作り方
  1. やまいもはトロトロにすりおろし、ネギは小口切りにする。

  2. うなぎを食べやすい一口大に切り、フライパンで温める。酒で蒸し焼きにすると、うなぎがふっくらとした食感に仕上がります。

  3. どんぶりにごはんを盛り、ごはんの上にうなぎをのせてから、うなぎのタレを回しかける。

  4. うなぎが見えるよう、うなぎの周辺にやまいもを回しかけ、青ネギを散らせば出来上がりです。

うなぎとニラの卵とじ
栄養 ニラに含まれている硫化アリルの一種アリシンが、うなぎに豊富に含まれているビタミンB1の吸収を助けるほか、アミノ酸のバランスが良い卵のたんぱく質によって、疲労回復効果が期待できるレシピです。
材料 うなぎの蒲焼1/2尾
ニラ1/2束
卵2個
だし汁1カップ
醤油小さじ2
酒大さじ1
砂糖小さじ1
作り方
  1. うなぎは真ん中から縦半分に切ってから1cm幅に切る。ニラは4cmほどの長さに切り揃える。

  2. 卵を溶きほぐしておく。

  3. フライパンを火にかけて、だし汁、醤油、酒、砂糖を入れて煮立たせ、うなぎを入れる。

  4. 煮立ったらニラを入れてひと煮たちさせ、溶き卵を回しかけて蓋をする。

  5. 卵が半熟状になったら、器に盛りつけて出来上がりです。


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|うなぎ/養殖/生

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