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もやしはみずみずしくシャキシャキとした食感が楽しめる野菜で、通年価格が安定しています。もやしにはビタミンCが比較的多く含まれているほか、植物性タンパク質やビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、食物繊維を含んでおり、手に入りやすく使いやすい野菜です。もやしの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。
もやしは豆類の種子を発芽させ、暗所で栽培した野菜であり、光合成を行わないため白い色をしています。もやしの原料として大豆や緑豆、ブラックマッペが用いられますが、スーパーで安価で売られているもやしのほとんどは、緑豆から育てたもやしです。
天候に左右されない育て方ができるため、価格の優等生としても知られています。もやしはその見た目から栄養価が低いと思われがちですが、ビタミンやミネラルをバランスよく含んでおり、手に入りやすく使いやすい野菜であると言えます。
■栄養バランスがよく低カロリー
もやしにはビタミンCが比較的多く含まれているほか、植物性タンパク質やビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、食物繊維などを含んでおり、栄養バランスのよい野菜です。
もやしは発芽することで、豆の中では微量だったビタミンCの含有量が一気に増えます。もやしの種類はさまざまありますが、どのもやしにも共通して、ビタミンCが比較的多く含まれています。
ビタミンCは免疫力を向上させ、風邪やインフルエンザの予防に効果があるほか、肌にハリを与えるコラーゲンの生成に関わっており、シミやそばかすにも効果があります。また、鉄分の吸収を助け、貧血の予防効果も期待できます。
■アミラーゼがデンプンの分解を助ける
もやしは豆類を発芽させたものの総称で、大豆もやしのほか、緑豆やアルファルファもやしなどがあります。大豆もやしには体内で作ることのできない必須アミノ酸のトリプトファンやリジンを含んでいます。
また、もやしにはアミラーゼと呼ばれるデンプンの消化を助ける消化酵素が含まれており、主食と一緒に食べたい食材と言えます。
以下の表では、緑豆もやし100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。
エネルギー | 30kcal |
炭水化物 | 5.94 g |
糖類 | 4.13 g |
食物繊維 | 1.8 g |
脂肪 | 0.18 g |
タンパク質 | 3.04 g |
ビタミンA相当量 | 1 μg |
βカロテン | 6 μg |
ビタミンB1 | 0.084 mg |
ビタミンB2 | 0.124 mg |
ビタミンB3 | 0.749 mg |
ビタミンB5 | 0.38 mg |
葉酸 | 61 μg |
コリン | 14.4 mg |
ビタミンC | 13.2 mg |
ビタミンK | 33 μg |
ナトリウム | 6 mg |
カリウム | 149 mg |
カルシウム | 13 mg |
マグネシウム | 21 mg |
リン | 54 mg |
もやしには美容ビタミンとも呼べるビタミンCが比較的多く含まれていますが、同じくお肌の健康維持に役立つビタミンB2を併せて摂ると効果的です。ビタミンB2は皮膚や粘膜の健康維持に欠かせないビタミンであり、不足すると炎症が起こりやすくなります。
ビタミンB2はレバーに圧倒的に多く含まれており、レバーの種類は牛でも豚でも鶏でも構いません。もやしとレバーを炒め物にすることで、ビタミンB2とビタミンCの美容効果だけでなく、レバーに豊富に含まれている鉄分も併せて摂ることができます。
ビタミンCは美容効果だけでなく、鉄分の吸収を助ける働きもありますので、貧血の予防効果も期待できます。
レバーが苦手な方は、うなぎや納豆にもビタミンB2が多く含まれていますので、上手にもやしと組み合わせてみましょう。
一緒に食べるとよい食材 | 期待できる効果 |
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たまねぎ セロリ ふき コンニャク |
高血圧、動脈硬化の予防 |
ほうれん草 レバー 納豆 |
貧血の予防と改善、 美肌効果 |
アサリ シジミ 鶏肉 |
肝臓病予防、 脳の活性化 |
白菜 大根 かぶ やまいも |
胃腸の調子を整える |
もやしにはビタミンB群やビタミンCが含まれていますが、いずれも水溶性ビタミンです。また、カリウムも含まれていますが、水に溶けやすい性質があります。そのため、もやしを洗う際に水に長時間浸けたりすると、せっかくの栄養分が流れ出てしまいます。
洗うとしても、水でさっと洗ってからザルにあけ、水気を切っておくようにします。なお、もやしは非常にきれいな水で栽培が行われていますので、必ずしも洗う必要はありません。
もやしを加熱調理する場合は、栄養が水に溶けやすいことからもわかるように、茹でてしまうとせっかくのビタミンB群やビタミンC、カリウムが水に溶け出してしまいます。
そのため、もやしを茹でることはあまりおすすめしませんが、茹でる場合は短時間で済ませるようにします。また、茹で汁も飲むことができる汁物や鍋にすると、溶け出した栄養も摂ることができます。
もやしのおすすめ調理法は「炒める」です。強火でさっと炒めることで、栄養を逃すことなく、シャキシャキとしたもやしの食感を残すことができます。
また、電子レンジで加熱することもおすすめです。シャキシャキ食感は多少損なわれるものの、栄養が溶け出す心配がなく、手軽に調理することができます。
もやしは他の野菜に比べて日持ちしないのが特徴です。未開封のもやしであれば2〜3日は持ちますが、開封すると傷みやすくなるため、原則翌日までには使い切りたいところです。
開封したもやしを少しでも長持ちさせたい場合は、水にもやしを浸し、冷蔵庫に入れることで数日もたすことができます。ただし、もやしの栄養は水に溶けやすいため、もやしのシャキシャキとした食感は残すことができますが、栄養は失われてしまいます。
未開封のもやしが余ってしまった場合は、袋ごと冷凍することも可能です。シャキシャキとした食感は失われてしまいますが、栄養を残すことはできますので、スープなどの調理に使うのがおすすめです。
もやしと納豆の卵和え |
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栄養 | もやしのビタミンCと、納豆に豊富に含まれているビタミンB2を併せて摂ることで、皮膚や粘膜を健康に保ち、美肌効果が期待できます。 |
材料 | もやし1袋(200g) 納豆2パック 卵1個 めんつゆ少々 食用油少々 ごま油適量 |
作り方 |
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もやしとレバーの炒め | |
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栄養 | もやしのビタミンCと、レバーに豊富に含まれているビタミンB2を併せて摂ることで、皮膚や粘膜を健康に保ち、美肌効果が期待できます。 |
材料 | もやし1袋(200g) レバー200g 牛乳少々 片栗粉適量 油適量 ごま油適量 醤油小さじ1 砂糖小さじ1 塩コショウ適量 中華だしのもと小さじ1 すりおろしニンニク小さじ1 |
作り方 |
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もやしとうなぎの炒め | |
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栄養 | もやしのビタミンCと、うなぎに豊富に含まれているビタミンB2を併せて摂ることで、皮膚や粘膜を健康に保ち、美肌効果が期待できます。 |
材料 | もやし1袋(200g) うなぎの蒲焼1尾 うなぎのタレ大さじ4 すりおろしニンニク小さじ1 塩コショウ少々 酒大さじ1 山椒少々 |
作り方 |
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もやしはその見た目から栄養がないと思われがちですが、実はビタミンやミネラルがバランスよく含まれた、栄養価の高い野菜です。しかも天候に左右されず安定した価格で年中販売されているため、価格の優等生とも呼ばれています。
もやしにはビタミンCが多く含まれており、健康なお肌に欠かせないコラーゲンの生成を助けたり、シミの原因となるメラニン色素の発生を抑える働きも期待できます。
もやしと一緒に食べ合わせるとよい食材として、お肌の健康維持に欠かせないビタミンB2を含む食材が挙げられますが、もやしに不足しているβカロテンを多く含む食材を一緒に食べることで、栄養バランスを保ちながら美肌効果を高めるのもおすすめです。