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良い?悪い?知るべきたまねぎの食べ合わせと栄養

玉葱の食べ合わせ

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 たまねぎは古代から栽培されており、世界中で食されている野菜ですが、日本では明治から栽培が始まりました。北海道で栽培が始まったこともあり、全国の生産量の過半数を北海道が占めています。たまねぎの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


たまねぎはどんな食材?

玉葱はどんな食材か

 たまねぎの歴史は非常に古く、紀元前から栽培されていたとされています。世界中で栽培されてきたたまねぎですが、日本での歴史は意外と浅く、1880年頃に北海道で栽培が始まったのがはじまりです。

 その後、日本国内でたまねぎの生産量も知名度も向上し、安価で流通するようになりました。日本国内の生産量のうち、北海道は全体の6割を占める一大生産地となっています。

 たまねぎは生で食べると辛みが強いですが、加熱すると甘みが増すのが特徴です。たまねぎは万能な野菜として、炒め物、揚げ物、煮込み料理など、世界中で幅広く使われています。

たまねぎに含まれている栄養素

玉葱に含まれている栄養素

■硫化アリルがビタミンB1の吸収を助ける
 たまねぎは他の野菜に比べて目立った栄養素はありませんが、薬効成分を豊富に含んでいます。その代表格が硫化アリルです。硫化アリルはタマネギ特有の匂いのもとで、ビタミンB1の吸収を助けたり、効果を持続させる働きがあります。

 ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝に関わっているほか、疲労回復やイライラの解消、精神安定に効果があると言われています。よってビタミンB1を多く含む豚肉などと一緒に摂取する事でより効果が期待できます。

■硫化アリルは熱に弱い
 硫化アリルには血中の善玉コレステロールを増やし悪玉コレステロールを減らす作用もあるほか、血小板の凝集を抑制して脳血栓や心筋梗塞の予防にも効果があると言われています。

 硫化アリルは熱に弱いため、硫化アリルの効果を最大限に引き出すためには加熱調理ではなく、サラダなど生食するのがおすすめです。

 また、血糖値を下げるジスルフィド類や血栓を予防するピラジンなども含まれています。このジスルフィド類は加熱すると砂糖よりも甘くなります。タマネギを加熱調理すると甘くなるのはこのためです。

 このほか、含有量はあまり多くないものの、カリウムカルシウムマグネシウム鉄分亜鉛などのミネラルも含まれています。
玉葱の栄養

ピックアップ解説
■ビタミンB1
 ビタミンB1は水溶性ビタミンであり、糖質のエネルギー代謝に関与している栄養素です。私たちの体内では生きていくためのエネルギーをTCAサイクル(クエン酸回路)で産生していますが、ビタミンB1はこのサイクルの手助けをしています。

 このサイクルがよく回るとエネルギーがしっかり産生されるほか、疲労物質である乳酸が体内にたまりにくくなるため、疲労回復効果が期待できます。

 ビタミンB1が不足すると、せっかく摂取した糖質から十分なエネルギーが産生できなくなるほか、疲労物質である乳酸がたまりやすくなるため、疲労やだるさを感じるようになります。
≫ビタミンB1をもっと詳しく
■カリウム
 カリウムは私たちの体内でナトリウムとともに神経伝達を担っているほか、細胞の浸透圧や血圧を調節など、私たちが生きていくうえで欠かせない生理機能を担っている栄養素です。

 カリウムとナトリウムのどちらが多くても悪影響があるため、体内では常に一定のバランスを保っています。ナトリウムが多いことがよく問題になりますが、カリウムには腎臓でナトリウムが再吸収されるのを防ぎ、体外への排泄を促す働きがあります。

 カリウムが欠乏すると体内のミネラルバランスが崩れ、脱力感や筋力低下などの症状が現れると言われています。
≫カリウムをもっと詳しく
■カルシウム
 カルシウムは体内に最も多く存在するミネラルであり、体重の1〜2%を占めています。体内にあるカルシウムのうち、99%は骨に存在しており、私たちの骨格を維持する重要な役割を果たしている栄養素です。

 一方、残りの1%は血液中や細胞中に存在しています。このカルシウムは「機能カルシウム」として、筋肉の収縮や神経伝達の抑制、血液の凝固に関わっています。また、カルシウムは神経伝達の抑制にも関与しており、不足すると抑制がうまく行えず、イライラしやすくなると言われています。
≫カルシウムをもっと詳しく



たまねぎ100gあたりの栄養価

玉葱100gあたりの栄養価

 以下の表では、たまねぎ100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 37 kcal
炭水化物 8.8 g
食物繊維 1.6 g
脂肪 0.1 g
飽和脂肪酸 0.01 g
多価不飽和 0.03 g
タンパク質 1.0 g
ビタミンB1 0.03 mg
ビタミンB2 0.01 mg
ビタミンB3 0.1 mg
ビタミンB5 0.19 mg
ビタミンB6 0.16 mg
葉酸 16 μg
ビタミンC 8 mg
ビタミンE 0.1 mg
ナトリウム 2 mg
カリウム 150 mg
カルシウム 21 mg
マグネシウム 9 mg
リン 33 mg
鉄分 0.2 mg
亜鉛 0.2 mg
0.05 mg
マンガン 0.15 mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(7訂)

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高める玉葱の食べ合わせ

 たまねぎには硫化アリルの一種であるアリシンが含まれており、ビタミンB1の吸収を助ける働きがあります。そのため、たまねぎと一緒にビタミンB1を多く含む食材を食べ合わせるのがおすすめです。

 ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝に関与しており、細胞がエネルギーを産生する過程で発生する疲労物質の乳酸の処理に欠かせません。ビタミンB1が体内で不足すると、疲労物質である乳酸が蓄積し、体調だけでなく、精神的にも不安定になると言われています。

 ビタミンB1を多く含む食材はなんと言っても豚肉です。豚肉と一言で言っても、バラやロース、モモ、ヒレなどの部位がありますが、なかでも豚ヒレにビタミンB1が多く含まれており、豚バラの約2倍にもなります。

 豚肉以外にもビタミンB1を多く含む食材として、うなぎやレバー、鯛、大豆などが挙げられます。

 また、豚を原料とした生ハムにもビタミンB1は多く含まれています。タマネギに含まれているアリシンは熱に弱いため、豚肉と一緒の加熱調理はおすすめしません。生ハムとたまねぎのマリネなど、アリシンを壊さないような食べ方を工夫してみましょう。

関連食材
豚肉 レバー たい


一緒に食べるとよい食材
期待できる効果

一緒に食べるとよい食材と効果

一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
豚肉
トマト
オクラ
ピーマン
イライラの解消
疲労回復
アサリ
ごぼう
だいこん
糖尿病の予防、
肥満の予防
シジミ
レバー
鶏肉
肝臓病の予防と改善
セロリ
きくらげ
じゃがいも
高血圧の予防、
心筋梗塞の予防


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|たまねぎ/りん茎/生

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食べ合わせ一覧
野菜 野菜
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