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良い?悪い?モロヘイヤの食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

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 モロヘイヤは北アフリカ原産の植物であり、日本での食材としての歴史はまだまだ浅いと言えます。モロヘイヤにはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれており、なかでもカロチンの含有量はほうれん草の3倍、ブロッコリーの15倍とダントツです。モロヘイヤの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


モロヘイヤはどんな食材?

モロヘイヤはどんな食材か

 モロヘイヤは北アフリカ原産の植物であり、シマツナソ(縞綱麻)とも呼ばれます。茎は発酵させることで繊維の原料として用いられますが、若い葉はモロヘイヤという名前で、食用として流通しています。

 モロヘイヤは栄養価が非常に高く、「野菜の王様」として知られており、エジプトなどでは盛んに栽培されています。日本に入ってきたのは1980年代であり、日本での歴史はまだ浅いと言えます。

 モロヘイヤは香りや味にクセがないため、どんな料理にで合いますが、茹でたり、刻んだりすると粘りが出るのが特徴です。天ぷらやお浸し、スープの具材として用いられています。

モロヘイヤに含まれている栄養素

モロヘイヤに含まれている栄養素

■βカロテンの含有量はダントツ
 モロヘイヤの日本での歴史はまだ浅いですが、驚異的な栄養野菜として一時期話題になりました。ビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含んでおり、なかでもβカロテンの含有量はほうれん草の2倍以上とダントツです。

 βカロテンは体内でビタミンAに変わり、その抗酸化作用により活性酸素を抑え、ガンや生活習慣病の予防効果が期待できます。モロヘイヤを1日30g摂取するだけでガン予防の効果があると言われています。

■カリウムやカルシウムも野菜でトップクラス
 カリウムの含有量も野菜の中でトップクラスです。カリウムは体内の余分なナトリウムを排出する働きがあるので、高血圧の予防と改善に効果的です。

 また、モロヘイヤに含まれるケルセチンには血管に柔軟性を与え丈夫にする働きがあり、高血圧のほか脳卒中などの出血症の予防効果もあります。

 モロヘイヤを刻むとネバネバしますが、これは多糖類のマンナンや糖タンパクのムチレージによるもので、コレステロールを除去したり、血糖値の急激な上昇を抑えたりする働きがあると言われています。このほか、カルシウム鉄分も豊富に含まれています。


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モロヘイヤ100gあたりの栄養価

モロヘイヤ100gあたりの栄養価

 以下の表では、モロヘイヤ100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 38 kcal
炭水化物 6.3 g
食物繊維 5.9 g
脂肪 0.5 g
タンパク質 4.8 g
ビタミンA相当量 840 μg
βカロテン 10000 μg
ビタミンB1 0.18 mg
ビタミンB2 0.42 mg
ビタミンB3 1.1 mg
ビタミンB5 1.83 mg
ビタミンB6 0.35 mg
葉酸 250 μg
ビタミンC 65 mg
ビタミンE 6.5 mg
ビタミンK 640 μg
カリウム 530 mg
カルシウム 260 mg
マグネシウム 46 mg
リン 110 mg
鉄分 1.0 mg
亜鉛 0.6 mg
0.33 mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(7訂)

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高めるモロヘイヤの食べ合わせ

■クレオパトラも食べていたと言われている
 モロヘイヤは5000年以上前から食されてきたと言われており、エジプトの王族が食べていたことでも知られています。群を抜いた栄養価の高さから「野菜の王様」と呼ばれるほどですので、ぜひとも食生活に取り入れたい食材と言えます。

 モロヘイヤは各種ビタミンやミネラルが非常に多く含まれており、栄養別の含有量ランキングでも上位に名を連ねています。その中でも特筆すべきはβカロテンカルシウムの多さです。

■βカロテンとビタミンCで美肌
 βカロテンは100gあたり10000μgも含まれており、春菊やほうれん草の2倍にもなります。βカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変わり、髪や爪、皮膚や粘膜を健康に保つ役割があります。

 また、βカロテンとしても強い抗酸化作用があり、体内の有害な活性酸素を抑えたり、免疫力を高めたりする働きがあると言われています。

 このβカロテンが豊富なモロヘイヤと一緒に食べ合わせるとよい食材として、ビタミンCが豊富なピーマンやブロッコリー、ジャガイモが挙げられます。

 ビタミンCは肌のハリに欠かせないコラーゲンの生成に関与しているほか、シミの原因となるメラニン色素の発生を抑える働きがあり、美容のビタミンとも呼ばれています。また、ビタミンCにも抗酸化作用があるほか、免疫細胞に働きかけて免疫力を高める働きも知られています。

 モロヘイヤにもビタミンCが豊富に含まれており、ビタミンCを多く含む食材を一緒に食べ合わせることで、さらなる美肌効果が期待できます。

モロヘイヤの食べ合わせと栄養
■カルシウムとビタミンDで吸収アップ
 モロヘイヤに含まれているカルシウムの多さも見逃せません。カルシウムの含有量は野菜の中でパセリに次ぐ多さであり、食材として食べる量を考えるとモロヘイヤが野菜で一番と言えます。

 カルシウムは丈夫な骨や歯をつくるほか、精神安定にも欠かせないミネラルです。このカルシウムの吸収を助けるのがビタミンDです。

 ビタミンDは野菜や果物にほとんど含まれておらず、魚に多く含まれているほか、キノコ類にもビタミンDの前駆体であるエルゴステリンとして含まれています。

 そのため、カルシウムを多く含むモロヘイヤと、ビタミンDを多く含むサケやイワシ、シメジやシイタケを一緒に食べ合わせることで、骨や歯を丈夫に保つ効果が期待できます。


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期待できる効果

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トマト
高血圧、動脈硬化の予防
ピーマン
ブロッコリー
ジャガイモ
キャベツ
美肌効果
サケ
イワシ
シメジ
シイタケ
骨粗しょう症の予防
レバー
カキ
アサリ
イカ
タコ
貧血の予防と改善


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|モロヘイヤ/茎葉/生

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