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良い?悪い?タコの食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

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 タコは日本人に古くから馴染みのある魚介類であり、高タンパクかつ低カロリーな食材です。消化吸収に時間がかかるため、ダイエットにもオススメの食材といえます。タコの旨味はベタインという物質によるものであり、イカ同様、タウリンが豊富に含まれています。タコの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


タコはどんな食材?

たこはどんな食材か

 タコは吸盤のついた8本の足が特徴的な生き物であり、世界中の岩礁や砂地に生息しています。イカと同様に墨を蓄えており、外敵から身を守るために墨を吐き出して姿をくらまします。

 タコは世界中で食されているものの、タコを食べない地域も存在しています。タコ焼きに使われているタコは主に輸入されたものが使われています。

 日本では刺身や寿司などの生食のほか、煮だこやおでん、酢だこ、蛸飯として食されています。生のタコは表面に非常にぬめりがありますので、塩もみして下処理する必要があります。

タコに含まれている栄養素

たこに含まれている栄養素

■タコは高タンパク低カロリーな食材
 タコは脂肪分が少なく、高タンパクかつ低カロリーな食材です。消化吸収に時間がかかるため、ダイエットにもオススメの食材といえます。

 タコの旨味はベタインという物質によるものです。ベタインには糖の吸収を妨げ、血中のコレステロール値を下げる効果があると言われており、糖尿病や動脈硬化の予防効果が期待できます。

■タウリンの含有量はトップクラス
 タコにはイカ同様、タウリンが豊富に含まれています。タウリンは交感神経の働きを静めて血圧の上昇を抑える働きがあります。

 また、肝臓から胆汁酸の分泌を促進してコレステロールや中性脂肪の排泄を促すため、高血圧のほか動脈硬化や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の予防に効果があると言われています。

 このほか、ビタミンB2ビタミンE、ナイアシン、カリウム亜鉛なども含まれています。ビタミンB2は皮膚や粘膜を丈夫にし、ビタミンEは強力な抗酸化作用で老化やガンの原因になる活性酸素を抑える働きがあります。亜鉛にはホルモンの分泌を促進し、精力増強する働きがあります。

栄養解説
【やはりすごい!】ビタミンEの抗酸化作用〜働きと効果をポイント解説〜
血圧や水分の調節に欠かせない!〜カリウムの働きと効果をポイント解説〜
【意外に知らない】亜鉛は生命維持と成長に欠かせない!その働きと効果



タコ100gあたりの栄養価

たこ100gあたりの栄養価

 以下の表では、タコ100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 82 kcal
炭水化物 2.2 g
脂肪 1.04 g
タンパク質 14.91 g
ビタミンA相当量 45 μg
ビタミンB1 0.03 mg
ビタミンB2 0.04 mg
ビタミンB3 2.1 mg
ビタミンB5 0.5 mg
ビタミンB6 0.36 mg
葉酸 16 μg
ビタミンB12 20 μg
コリン 65 mg
ビタミンC 5 mg
ビタミンE 1.2 mg
ナトリウム 230 mg
カリウム 350 mg
カルシウム 53 mg
マグネシウム 30 mg
リン 186 mg
鉄分 5.3 mg
亜鉛 1.68 mg
0.435 mg
出典:USDA食品成分データベース

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高めるたこの食べ合わせ

■タウリンが血圧を正常に保つ
 タコはアミノ酸の一種であるタウリンを豊富に含んでいます。タウリンは肝臓の働きを助けたり、疲労回復の効果が知られており、魚介類に多く含まれています。また、タウリンには交感神経の働きを抑えて血圧を正常に保つ働きがある言われています。

 このタウリンを多く含むタコと一緒に食べ合わせるとよい食材として、カリウムを多く含むアボカドや大豆、枝豆が挙げられます。

■カリウムが余分なナトリウムを排泄する
 カリウムは体内の水分量を調節したり、余分なナトリウムの排泄を促す働きが知られており、むくみの改善や、高血圧の予防に効果があると言われています。そのため、タウリンを多く含むタコと併せてカリウムを多く含む食材を一緒に食べることで、高血圧の予防効果が期待できます。

 また、アルギン酸を多く含むワカメを一緒に食べるのもおすすめです。アルギン酸は水溶性食物繊維であり、ワカメのヌルヌルした部分に含まれています。

 アルギン酸はカリウムと協力して余分なナトリウムを排泄する働きが知られており、カリウムを多く含む食材と併せて、さらなる高血圧の予防効果が期待できます。

関連食材
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一緒に食べるとよい食材
期待できる効果

一緒に食べるとよい食材と効果

一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
アボカド
大豆
枝豆
さつまいも
高血圧の予防
うど
セロリ
ショウガ
頭痛、めまいの改善
ほうれん草
ニラ
パセリ
ニンジン
貧血、冷え性の改善
イカ
シジミ
カキ
鶏卵
滋養強壮
肝機能強化
大根
椎茸
ブロッコリー
ガン予防、
胃腸の働きを強化


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|まだこ/生

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