更新:





さやいんげんは、いんげん豆を未成熟の状態で若いさやごと収穫した食材であり、世界中で食されています。若いさやいんげんの主成分はタンパク質ですが、ビタミン、ミネラルも多く含まれており、なかでもβカロテンとビタミンB群が豊富に含まれています。さやいんげんの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。
さやいんげんはインゲン豆を若いさやのうちに収穫したもので、豆よりもさやの部分を楽しむ野菜です。緑色が鮮やかであり、世界中で栽培されている食材の一つです。
インゲン豆の原産は南北アメリカ大陸とされており、日本には17世紀に伝わったと言われています。
さやいんげんはシャキシャキとした触感が特徴であり、茹でてお浸しや和え物にしたり、炒めたり、天ぷらにしたりして食されています。
さやいんげんの主成分はタンパク質ですが、ビタミンやミネラルも多く含まれており、なかでもβカロテンとビタミンB群が豊富に含まれています。βカロテンは細胞が酸化されるのを防ぎ、ガンを予防する働きがあると言われています。
さやいんげんで特筆すべきは豊富に含まれているビタミンB群(B1、B2、B6)です。ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝を助け、疲労回復に効果があります。ビタミンB2は脂肪の代謝を促進し過酸化脂質の生成を防ぐことで、動脈硬化などの血栓症の予防に効果があります。
ビタミンB6はタンパク質の代謝に欠かせないビタミンで、脂肪肝を防ぐ働きがあります。このほか、グルタミン酸やアスパラギン酸も多く含まれており、脳の活性化や滋養強壮、肝機能の改善などに効果があります。
このほか、さやいんげんはカリウムやカルシウム、マグネシウム、鉄分など、私たちの健康に欠かせないミネラルをバランスよく含んでいます。
以下の表では、さやいんげん100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。
| エネルギー | 31kcal |
| 炭水化物 | 6.97 g |
| 糖類 | 3.26 g |
| 食物繊維 | 2.7 g |
| 脂肪 | 0.22 g |
| タンパク質 | 1.83 g |
| ビタミンA相当量 | 35 μg |
| βカロテン | 379 μg |
| ビタミンB1 | 0.082 mg |
| ビタミンB2 | 0.104 mg |
| ビタミンB3 | 0.734 mg |
| ビタミンB5 | 0.225 mg |
| ビタミンB6 | 0.141 mg |
| 葉酸 | 33 μg |
| コリン | 15.3 mg |
| ビタミンC | 12.2 mg |
| ビタミンE | 0.41 mg |
| ビタミンK | 14.4 μg |
| カリウム | 211 mg |
| カルシウム | 37 mg |
| マグネシウム | 25 mg |
| リン | 38 mg |
| 鉄分 | 1.03 mg |
| 亜鉛 | 0.24 mg |
| マンガン | 0.216 mg |

| 一緒に食べるとよい食材 | 期待できる効果 |
|---|---|
| コンニャク たけのこ きくらげ |
大腸ガンの予防、 肥満の防止 |
| たまねぎ チンゲン菜 寒天 |
コレステロールの低下、 血圧の低下 |
| かぼちゃ トマト ブロッコリー |
ガンの予防、 美肌効果 |
| 納豆 ヨーグルト ヒジキ |
便秘の予防と改善 |
| 出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン 出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン 出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル) 出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要 出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|さやいんげん/若ざや/生 |