本文へスキップ
栄養効果が何倍にも!?食材が持つチカラを引き出す食べ合わせ解説サイト|メディカルアーカイブ

<当サイトは医療専門職が監修・運営しています>

良い?悪い?豆腐の食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

更新:


 豆腐は大豆をすり潰して作った豆乳ににがり(凝固剤)を加えて固めたものであり、日本食の代表的な食材の1つと言えます。豆腐は水分が90%を占めており大豆に比べて栄養価は劣りますが、その分タンパク質脂質ともに消化されやすい形になっています。豆腐の食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


豆腐はどんな食材?

豆腐はどんな食材か

 豆腐とは大豆をすり潰して作った豆乳ににがり(凝固剤)を加えて固めたものであり、日本食の代表的な食材の1つと言えます。豆腐は日本食のイメージが強いために日本で最初に作られたと思われがちですが、中国で作られたのが始まりであり、中国から日本に伝わってきたとされています。

 ただし、中国の豆腐は炒め物や揚げ物の材料にすることから、水分が少なく固めに作られているのに対し、日本の豆腐は水分が多く柔らかいのが特徴です。

 豆腐には木綿豆腐や絹豆腐、ざる豆腐などの種類があり、硬さや滑らかさにそれぞれ特徴があります。また、豆腐を凍らせて水分を抜いた高野豆腐のほか、油で揚げることで油揚げや厚揚げにもなります。

豆腐に含まれている栄養素

豆腐に含まれている栄養素

■必須アミノ酸がバランスよく含まれている
 豆腐に含まれている栄養素は、原料の大豆とほぼ同じです。豆腐は水分が90%を占めており大豆に比べて栄養価は劣りますが、その分タンパク質脂質ともに消化されやすい形になっています。よって、胃腸が弱っている方にもオススメの食品といえます。

 豆腐のタンパク質には必須アミノ酸をバランスよく含んでいるほか、コレステロールを低下させ高脂血症や動脈硬化を予防するリノール酸が多く含まれています。

■カルシウムが非常に豊富
 ビタミン類では、糖質のエネルギー代謝に関わり、疲労物質の排泄を促進するビタミンB1や、強力な抗酸化力で生活習慣病の原因になる活性酸素を除去するビタミンEが多く含まれています。また、カリウムカルシウム亜鉛などのミネラルも含まれています。

 豆腐は種類によって成分が異なります。木綿豆腐は押し固めて作るので、タンパク質やカルシウム鉄分などのミネラルが多く含まれています。絹ごし豆腐は漉さずに全体を固めるので、水溶性のカリウムビタミンB1が多く含まれています。

栄養解説
元気な生活に欠かせないビタミンB1!〜疲労回復効果と摂り方を徹底解説〜
血圧や水分の調節に欠かせない!〜カリウムの働きと効果をポイント解説〜
骨だけじゃない!カルシウムの働き〜効果効能と摂り方を詳しく解説〜



豆腐100gあたりの栄養価

豆腐100gあたりの栄養価

 以下の表では、豆腐100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 76 kcal
炭水化物 1.88 g
食物繊維 0.3 g
脂肪 4.78 g
飽和脂肪酸 0.691 g
一価不飽和 1.056 g
多価不飽和 2.699 g
タンパク質 8.08 g
ビタミンA相当量 4 μg
ビタミンB1 0.081 mg
ビタミンB2 0.052 mg
ビタミンB3 0.195 mg
ビタミンB5 0.068 mg
ビタミンB6 0.047 mg
葉酸 15 μg
カリウム 121 mg
カルシウム 350 mg
マグネシウム 30 mg
リン 97 mg
鉄分 5.36 mg
亜鉛 0.8 mg
マンガン 0.605 mg
出典:USDA食品成分データベース

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高める豆腐の食べ合わせ

■ビタミンDがカルシウムの吸収を助ける
 豆腐は大豆と同様にカルシウムが豊富に含まれています。カルシウムは歯や骨をつくるのに欠かせないミネラルであり、不足すると骨から溶け出してしまい、骨がもろくなってしまいます。

 このカルシウムが豊富に含まれている豆腐と一緒に食べ合わせるとよい食材として、ビタミンDを多く含むサケやシイタケが挙げられます。

 ビタミンDカルシウムやリンの吸収をよくし、歯や骨への沈着を助ける働きがあるため、歯や骨を丈夫にします。ビタミンDは魚に多く含まれているビタミンですが、キノコにもエルゴステリンという形で存在しており、紫外線によってビタミンDに変わります。

■マグネシウムを一緒に摂ると効果的
 カルシウムを豊富に含む小松菜と一緒に食べるのもおすすめです。豆腐にはマグネシウムやたんぱく質が多く含まれていますが、マグネシウムやたんぱく質はカルシウムの吸収を助けると言われており、豆腐のカルシウムと併せてしっかり摂ることができます。

関連食材
【意外に知らない】サケの栄養成分〜健康効果を詳しく解説〜
【実はすごい!】小松菜の栄養〜効能や効果的な食べ方をポイント解説〜
椎茸の栄養成分と効能〜体に嬉しい効果と食べ合わせのコツ〜



一緒に食べるとよい食材
期待できる効果

一緒に食べるとよい食材と効果

一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
サケ
シイタケ
小松菜
歯や骨を丈夫にする
タマネギ
ほうれん草
ナス
ネギ
高血圧、動脈硬化の予防
キャベツ
豚肉
鶏卵
マヨネーズ
脳の老化防止
エビ
羊肉
ショウガ
ネギ
胃腸を丈夫にする、疲労回復


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|だいず/[豆腐・油揚げ類]/木綿豆腐

関連記事
知っておきたい!豆類の食べ合わせと栄養
食べ合わせとは一体なに?
知っておいて損はない!食べ合わせの悪い食材とは
知らなかった!実は無意識にやっていたよい食べ合わせとは
うなぎと梅干し、天ぷらとスイカ、本当に食べ合わせはよくないの?




食べ合わせを食材別に調べる

野菜 果物 きのこ
野菜 果物 キノコ
肉・乳製品 魚介類 海藻
肉・乳製品 魚介類 海藻
豆類 種子類 嗜好品
豆類 種子類 嗜好品