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良い?悪い?エビの食べ合わせと嬉しい3つの栄養を徹底解説!

更新:


 エビは世界中で愛されている食材であり、養殖も盛んに行われています。エビにはたくさんの種類がありますが、どれも高タンパク低カロリーでビタミン、ミネラルのほか、タウリンやナイアシンなどを含んでいます。エビの食べ合わせについて、ぜひとも知っておきましょう。

薬剤師のイラスト <この記事の著者>
 メディカルアーカイブ所属
 薬剤師 松田俊浩※


目次


エビはどんな食材?

海老はどんな食材か

 エビは世界中の河川から深海までに至る幅広い地域に生息しており、種類も非常に多く、形や大きさもさまざまです。また、バナエイエビやブラックタイガーなどのエビは東南アジアを中心に盛んに養殖されています。

 日本人は世界の中でもエビが大好きな民族であり、海外で養殖されているエビの多くを輸入しています。

 エビは日本で古くから食されており、エビフライや天ぷら、刺身、エビチリなどのほか、さまざまな料理の具材としても活用されています。また、お節料理では縁起物として欠かせない食材となっています。

エビに含まれている栄養素

海老に含まれている栄養素

■タウリンが胆汁酸の分泌を促す
 エビにはたくさんの種類がありますが、どれも高タンパク低カロリーで、ビタミンB群やビタミンEなどのビタミン、カリウムカルシウム亜鉛などのミネラルのほか、タウリンやナイアシンなどを含んでいます。

 タウリンは交感神経の働きを静めて血圧の上昇を抑える働きがあります。また、肝臓から胆汁酸の分泌を促進してコレステロールや中性脂肪の排泄を促すため、高血圧のほか動脈硬化や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の予防に効果があると言われています。

 また、ナイアシンは糖質や脂質、タンパク質の代謝に不可欠であり、血行をよくして、冷え性を改善する効果が期待できます。

■アスタキサンチンには強い抗酸化作用がある
 エビにはベタインというアミノ酸が含まれています。ベタインには糖の吸収を抑える働きがあり、血糖値の急激な上昇を抑えるので糖尿病の予防に効果があります。

 このほか、エビの殻や身に含まれる赤色色素のアスタキサンチンには強い抗酸化作用があり、発ガン抑制作用があると言われています。

栄養解説
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エビ100gあたりの栄養価

海老100gあたりの栄養価

 以下の表では、エビ100gあたりに含まれているエネルギー量や、主要なビタミン・ミネラルなどの含有量を示しています。単品からの栄養摂取に偏ることなく、さまざまな食材を上手に食べ合わせて、バランスよく栄養を摂取しましょう。

エネルギー 71kcal
炭水化物 0.91 g
脂肪 1.01 g
タンパク質 13.61 g
ビタミンA相当量 54 μg
ビタミンB1 0.02 mg
ビタミンB3 1.778 mg
ビタミンB5 0.31 mg
ビタミンB6 0.161 mg
葉酸 19 μg
ビタミンB12 1.11 μg
コリン 80.9 mg
ビタミンE 1.32 mg
カリウム 113 mg
カルシウム 54 mg
マグネシウム 22 mg
リン 244 mg
鉄分 0.21 mg
亜鉛 0.97 mg
マンガン 0.029 mg
出典:USDA食品成分データベース

栄養効果を高める食べ合わせのポイント

栄養効果を高める海老の食べ合わせ

■豊富なタウリンが血圧を整える
 エビは高タンパク質で低カロリーなヘルシー食材ですが、豊富なタンパク質の中には旨味成分の1つでもある、タウリンを多く含んでいます。

 タウリンはアミノ酸の一種であり、交感神経の働きを抑えて血圧を整えたり、肝臓でコレステロールから胆汁酸の生成を促す働きがあると言われています。コレステロールから胆汁酸を生成するということは、体内のコレステロールを減らすことにもつながります。

■アルギン酸が余分なナトリウムを排泄する
 このタウリンを多く含むエビと一緒に食べ合わせるとよい食材として、ワカメや昆布、ひじきが挙げられます。

 ワカメや昆布には水溶性食物繊維であるアルギン酸が豊富に含まれています。ワカメや昆布を切った時に出てくるヌルヌルした成分がアルギン酸です。

 アルギン酸にはカリウムと協力して体内の余分なナトリウムを排泄したり、コレステロールの吸収を妨げる働きがあると言われており、タウリンが豊富なエビと、アルギン酸を多く含むワカメや昆布を食べ合わせることで、効率的にコレステロールを下げる効果が期待できます。

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一緒に食べるとよい食材
期待できる効果

一緒に食べるとよい食材と効果

一緒に食べるとよい食材 期待できる効果
椎茸
ごぼう
昆布
ワカメ
コレステロール低下、
動脈硬化予防
やまいも
ゆり根
銀杏
レンコン
頻尿、夜間排尿の解消
イカ
タコ
カキ
ニラ
クルミ
スタミナアップ
タマネギ
ニンニク
ネギ
ニラ
ガン予防


参考文献
出典1:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂溶性ビタミン

出典2:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|水溶性ビタミン

出典3:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|ミネラル(多量ミネラル)

出典4:厚生労働省|令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要

出典5:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)|しばえび/生

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